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中国、「反スパイ法」真の目的 情報遮断して経済危機を隠蔽する

勝又壽良の経済時評
  • 2023/05/08
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  天下の悪法に手を染める 悪化する経済実態を隠蔽 空前の就職難が示す矛盾 習氏は中国を食いつぶす 中国経済は現在、深刻な事態に直面している。1~3月期のGDP成長率が、事前予想の3.4%を上回って4.5%(前年同期比)になったと言っても、先行きは楽観できる状況でないのだ。中国は、不動産バブル崩壊とコロナの強い後遺症を背負わされている。政府が、「ロックダウン」(都市封鎖)を国民に強いたので、政府への不信感を強め今後、長く尾を引くことになろう。 これが、国民の生活自衛意識を高め「消費よりも貯蓄へ」と駆り立てている。先進国では、ゼロコロナ政策の打ち切り直後に、それまで抑制されてきた消費が一挙に「リベンジ消費」となって花開いた。中国には、それが見られなかったのだ。先進国は、ゼロコロナ中の所得保障をする意味で家計へ現金が給付された。中国では、全くそういう配慮はなく、資金がすべてインフラ投資へ回った。これでは、中国に「リベンジ消費」が起こるはずもなく、消費よりも貯蓄を優先という行動になって当然だ。 中国政府は、今年に入って経済実勢が異常であることを認識したはずである。これが、広く海外へ知れ渡ることに強い危機感を持っている。合計特殊出生率という国力を示す基本データが、長く隠されてきたことからも想像できるのだ。中国は、対外的に常に「強い中国」を演出し続けて、味方を増やす古典的な偽装を行っている。これは、秦の始皇帝以来の歴史が示している。強がることが、相手を屈服させる手段になっているからだ。戦狼外交は、この延長にある。

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  • 勝又壽良の経済時評
  • 経済記者30年と大学教授17年の経験を生かして、内外の経済問題について取り上げる。2010年からブログを毎日、書き続けてきた。この間、著書も数冊出版している。今後も、この姿勢を続ける。
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