第262号(2023年5月12日号)
『最後の調停官 島田久仁彦の無敵の交渉・コミュニケーション術』
はじめに:
いつもメルマガをお読みいただきありがとうございます。
皆さん、今年のゴールデンウイークはいかがだったでしょうか?
9連休を満喫された方も多かったのではないかと思います。
さて、今週号の内容ですが、まず【1】の
『無敵の交渉・コミュニケーション術』のコーナーでは、
今週から【優秀な調停人の資質】についてお話しします。
紛争調停人の仕事を生業にする身としては、自分の仕事ぶりを再確認する機会となりますが、どうぞお付き合いください。
その注目の内容は、本編をお楽しみに♪
次に【2―国際情勢の裏側】ですが、今週も盛りだくさんな一週間でした。
一つ目は【5月9日に行われたロシア対独戦勝記念日パレード】です。
『戦車がT35一両だけとは・・・』
とロシア軍の惨状を嘆く専門家の分析も聞かれる状況ではありましたが、
全体的にはプーチン大統領の愛国心の強調と鼓舞、
そして対ウクライナ戦争を継続することへの強い決意が示された内容だったように思います。
映し出された“もの”に対する評価は分かれるかと思いますが、個人的には
『ああ、これはまだまだ戦争が終わらないな』と感じると同時に、
『本当にプーチン大統領は大丈夫だろうか?』と懸念する内容に思えました。
二つ目は【今週末に実施されるトルコの大統領選挙と議会選挙】です。
5月14日に投開票されることになっていますが、報じられるのは現職のエルドアン大統領の情勢不利の内容ばかり。
強引な手法も用い、かつイスラム教の侵攻と教義も巧みに用いながらカリスマを築き20年にわたる統治を行ってきた
エルドアン大統領の神通力も、落ち込む経済と今年に起きたトルコ・シリア大地震への対応の遅れなどを通じて
かなり落ちたように思われます。
選挙結果を楽しみにしていますが、仮にエルドアン大統領の統治が終焉する場合、今後の中東地域・アジア・欧州、
そしてコーカサスに及ぶトルコの影響力にどのような影響を与えることになり、
それが国際情勢にどういった未来をもたらすのか、とても注目しています。
三つ目は【混乱の国際情勢において影響力を増す中国の存在感】です。
サウジアラビア王国とイランの間を取り持ち、
皆から煙たがられるミャンマー軍事政権と民主派勢力双方に影響力を発揮し、
そしてロシアとウクライナの停戦に向けた仲介に名乗りを上げる。
アメリカや日本の台湾対応に対抗し、一帯一路を通じて債務の地獄に叩き落した国々の債務軽減のための支援会合にも
顔を出して、存在感をアピールすることで、アジア太平洋地域におけるプレゼンスを高めていますし、
なかなか内紛が落ち着かないスーダンにも影響力を及ぼしています。
確実にプレゼンスは上がっていますが、3期目に入った習近平体制は、
どこまで本気に世界の問題に取り組もうとしているのでしょうか?
もし本気でないのだとしたら・・・世界はまた混乱の渦に巻き込まれることになるかもしれません。
世界の問題解決に名乗りを上げる中国とその思惑については、詳しくは【2‐国際情勢の裏側】のコーナーで、
他のポイントとも絡めながらお話いたします。
今回のメルマガも長くなりましたが、どうぞ最後までお付き合いくださいね。
それでは今週号、スタートします★
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