久米信行(裏)ゼミ「大人の学び道楽」
授業や講演では話せないこと。連載やSNSでは書けないこと
毎月第1-4 火曜日発行 vol.133後編 2023/05/16発行
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4.大人の放課後相談室
Q:忙しすぎない生活を手に入れるには?
A:昨年9月に転職しました。いい会社ですし、いい同僚にも恵まれて充実しているのですが、忙しすぎるのが難点です。
私の仕事の処理スピードが遅いという説もありますが、細切れの時間や土日の早朝を活用して何とか日々の仕事を回してます。
同僚を見ても同じような忙しさで働いていますし、もっといえば前職の職場も似たようなものでした。
この仕事に忙殺されるような生活は、現代人なら逃れられないものなのかもしれません。
時短術を見つけて少しでも作業スピードをあげるべく、楽な環境を探して彷徨い続けるか、はたまた忙しいことは当たり前と受け止めるべきか、考えてしまいます。
(東京都/40歳/男性)
A 自己鍛錬のためには忙しいぐらいが好適。今後の不景気や、ご子息の学費も考え、転職よりも仕事の能率とスキルアップを。
実は、私も同じ質問を誰かにしてみたいところです。と申しますのも、つい最近「還暦」を迎えたばかりの私ですが、かなり働き過ぎだと思うからです。亡き父はじめ周囲の人からいつも心配されていました。(今もされています。)
最初に就職した創業期ベンチャーで毎日終電まで働いた時から、失われた20年に家業を継いでサバイバルのため四六時中気働きをしていた経営者時代を経て、こうして土日もメルマガを書いている現在まで、思い返せば、いつでも忙しかったのです。楽な職場で働いたことも、時間に余裕のある生き方をしたこともないような気がします。
1「自分の能力より少し上の仕事」が成長の糧
修羅場続きで働きづくめの人生は、決して楽なことではありませんでした。かといって後悔しているわけではありません。振り返れば、普通の人の何倍も充実した人生を送れてきたと思うからです。だからこそ、生まれつき「ものぐさ」だった私も、いつしか鍛えられたのです。おかげさまで、人にはできない多種多様な仕事を、独自のやり方で素早くこなせる力が身についたのも「働き過ぎた」おかげでしょう。
もしも、今誰かに「9時から5時にただ楽なルーティンワークをしてやり過ごす人生」を送るように勧められたら、私は間違いなく断るでしょう。それでは、何のために生まれてきたのかわかりません。本気を出せば発揮できる潜在力があるにも関わらず、それを活かさぬまま死ぬのかと思うと、とても残念に感じてしまうのです。
また、そんな仕事があれば、きっとAIかロボットに近い将来、取って代わられてしまうでしょうし、、、。
2 有能になるほど仕事が集まり忙しくなる。面白くなる。
3日3か月3年の法則に従えば、転職直後には慣れない仕事でも、3年もすると脳が発火して自動化します。わざわざ頭を使わなくとも素早くこなせるようになるでしょう。
だからといって仕事が楽になるわけではありません。結局は、仕事ができる人にますます仕事が集まるように、世の中できているからです。
それでは、せっかくスキルアップしても、自分で自分の首をしめているように思えるかもしれません。しかしそれは違います。仕事が集まることは、即ち、様々な人とのご縁や、思いがけない幸運に恵まれ、勘も磨かれることにつながるからです。
「縁運勘」が磨かれれば、新商品・サービスや新規事業のひらめきが生まれます。そして、その成功率も上がっていきます。
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