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石川 温の「スマホ業界新聞」
2023/05/20(vol.516)
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《目次》
1.KDDIがインターネットイニシアティブに512億円を出資
----楽天ローミング、IOWN、5G JAPANに続き「競争と協調」が止まらない
2. 京セラが個人向けスマートフォン事業から撤退へ
----「シニア向けスマホ」はアクセシビリティを強化するiPhoneにシフトか
3.MNPワンストップ化、5月24日スタート
----開始当初はオンラインのみ、対象事業者も限定と期待外れ
4.今週のリリース&ニュース
5.編集後記
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1.KDDIがインターネットイニシアティブに512億円を出資
----楽天ローミング、IOWN、5G JAPANに続き「競争と協調」が止まらない
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KDDIの「競争と協調」が止まらない。
2023年5月18日、KDDIはインターネットイニシアティブ(IIJ)と資本業務提携を締結したと発表した。IIJの発行済み株式総額の10.0%にあたる普通株式1870万7000株を総額512億円で日本電信電話(NTT)から買い付ける。これによりKDDIはNTTとともにIIJの筆頭株主となる。
IIJは世間からは「NTTの関連会社」というイメージで見られていたようだが、なかのひとに話を聞くと、そんな雰囲気は全くない感じがしている。逆にNTTが筆頭株主にいるというのを煙たがっている風にも見える。
IIJにとってみれば、KDDIも筆頭株主となることで、かなりバランスがよくなるのではないだろうか。それにしても驚きなのが、IIJの株式がNTTからKDDIに売られるという点だ。しかも、報道によれば田中プロが間に入っているという。
KDDIがIIJの株を欲しがるのは理解できるが、一方でNTTがIIJ株をライバルのKDDIに売り渡してしまうのがイマイチ、理解できなかったりもする。
ここ最近、KDDIの「協調」っぷりが加速している感がある。
先日は楽天モバイルに対して、ローミング接続の見直しを実施。楽天モバイルが飲める条件になった模様だ。高橋誠社長は「そんなに貸さないからね」と一言、筆者に語っていたことから、楽天モバイルのローミングが、KDDIと同等のネットワーク品質にならないとされる。あくまで99.9%の人口カバー率で圏外の場所がなくなると言うことに過ぎないようだ。
KDDIはソフトバンクに対しては「5G JAPAN」として5G基地局のシェアリングでタッグを組んでいる。
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