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第68回 G7が打ち出す「経済的威圧への深い懸念」に対して中国が反発する理由

富坂聰の「目からうろこの中国解説」
 一度は「オンラインで参加」と、トーンダウンしたウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が広島に降り立った。日本中がこのニュースに沸いた。  だがゼレンスキーは戦争当事国のトップである。それをあたかもアイドルでも来日したかのように追い回すメディアには辟易させられた。それも束の間、今度は岸田政権の支持率が上昇したというニュースが流れ始め、もはやため息しか出なくなった。  いったい何がそれほど好転したというのだろうか。  世界が確実に平和へと向かい、経済発展の基盤が整い、ひいては日本経済にも明るい兆しが訪れるという話なのだろうか。G7(先進7カ国)広島サミットの何を見てそう思ったのか、逆に誰か教えてほしい。  ロシア・ウクライナ戦争では、ウクライナを「必要とされる限り支援」し、ロシアに対しては「即時かつ無条件で撤退するべき」との声明を出した。対ロ経済制裁では、さらに一段階引き上げ、ダイアモンドの輸出に網をかぶせる。一方でウクライナにはいよいよ戦闘機を供与する話が具体化しつつある。  これは「武器は提供するからしっかり戦え」というメッセージに他ならない。少なくとも「平和に一歩近づくことができた」と胸を張って誇れる内容ではない。

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