広島サミットの議長・岸田文雄氏の振る舞いによって、実に多くの深刻な国益毀損が生じている。バイデンに謝罪不在の原爆死没者慰霊や、それを通した中国問題の状況悪化等について既にこの日記でもお話しましたが、ロシアの核使用リスクを高めてしまうという愚かな影響ももたらしています。本日はその件についてお話したいと思います。
そもそも岸田氏がG7各国首脳を平和記念公園に招待し、平和祈念資料館を視察すると共に、原爆戦没者の慰霊碑に献花・黙祷を捧げるイベントを企画したのは、各国首脳に原爆の悲惨さの理解を促し、「核廃絶」にむけた機運を盛り上げるためでした。
折しも今ロシアは、ウクライナで核兵器を場合によっては使用する意志があるという事を何度も言明しています。ウクライナ、そして米国を中心としたNATO各国は今、ロシアの核使用を抑止するための政治的圧力をかけることに躍起になっているわけですが、岸田氏は今回のG7における原爆戦没者慰霊イベントが、そうした政治的圧力の一つになるとも考えたのでした。
しかし、そうした岸田氏の淡い期待と裏腹に、このイベントを通してロシアが核兵器を使用する確率がわずかなりとも減少するということなど全く考えられません。そしてもちろん、核廃絶に向けた機運が世界的に盛り上がるということもまた万に一つもありません。
もちろん今回の原爆背没者の慰霊イベントを米国を中心とした各国は、少なくとも建前上は一応、歓迎するそぶりを見せるでしょうし、多くの国民も岸田さんに好印象を持つでしょうから、世論対策や今後の選挙対策になるということは間違いありません。
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