『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」2023年5月22日号
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『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」2023年5月22日号
●赤羽雄二の視点:部下に具体的な指示を出す(その3)●今週の相談
・ChatGPTのプロンプトで壁にぶつかっています。いろいろ検討したいのですが、通り一遍の内容しか返ってこないので、何かよい方法はないでしょうか。
・30代後半の女性で子どもが2人います。夫が私の仕事に全く関心を示さず、したがって家事も分担してくれません。どうすればこの状況を変えることができるでしょうか。
・メーカーで開発をしています。4つ上の先輩が部下になってしまい、非常にやりにくい状況です。どこからアプローチすべきでしょうか。
毎週月曜日発行
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【はじめに】
本メルマガでは、皆さんからの仕事やプライベート上の多くの悩み・質問にていねいにお答えします。メルマガを購読している方なら、どなたでも質問&相談が可能です。(ご質問: akaba@b-t-partners.com )
【『ゼロ秒思考』とは】
『ゼロ秒思考』は、マッキンゼーで14年間、その後も多くの企業、個人を支援してきた私が生み出した独自のアプローチです。
「メモ書き」によって思考と感情の「言語化」に慣れ、強化することで、どんな人でも確実に頭がよくなり、心が強くます。くよくよしなくなります。何をすべきかがわかるので、行動も早くなります。
20数年にわたって改良し、内外で実践していただいた結果、10万人以上の方に効果を実感していただいています。
誰でも、どこでもできて、お金もほとんどかからないシンプルな方法ながら、効果は絶大です。実践された方々からのコメントの一部を紹介します。
「明らかに日々の思考量や行動量が増えた」
「打てば響くような会話ができるようになった」
「オリジナルな企画書をすぐに書けるようになった」
「自分に自信がついた」
「気持ちを素直に伝えらえるようになった」
本メルマガは、この『ゼロ秒思考』をベースに、皆さんの悩みに答えていきたいと思います。
赤羽雄二の視点: 部下に具体的な指示を出す(その3)
アウトプットイメージ作成アプローチで成果を出させる
最初に全体像を示す
「アウトプットイメージ作成アプローチ」とは、部下に書類・資料作成等を指示する際、最初に完了時のアウトプットイメージをページ数等も含めて詳細に書いて示し、その後きめ細かくフォローしていくアプローチのことを言う。マッキンゼーで多くのプロジェクトを並行して進める際、私が編み出して命名した。
必要に迫られて開発した「アウトプット作成アプローチ」
「アウトプットイメージ作成アプローチ」が生まれた経緯を少しお話ししたい。
30分でアウトプットイメージを作成し、頻繁に進捗を確認して部下ができなかった部分を上司が補完するなど、通常ではとても思い付かないアプローチだ。
これは、マッキンゼー時代、大規模の経営改革を進める中で、私一人で7〜8のプロジェクトをリードし、クライアントチームメンバーにそれぞれリードしていただいた時やむにやまれず生まれた。
通常のマッキンゼープロジェクトの形態とは全く違う、非常にストレッチした状況で、当然全部自分ではできず、クライアントチームリーダーに頼らざるを得ない。ところが、頼ると、出てきた検討結果、報告書類がイメージと全く異なるものになることが多く、挽回にたいへん苦労した。方向性の設定とこちらの負荷、本人の成長の接点を探した結果、アウトプットイメージ作成アプローチが生み出された。
よく見かけるミスは、「あれをやっておいてくれ」「はい、わかりました。あれですね」という簡単なすり合わせで始まり、お互いの最終イメージが違っているため、締切直前にできてきた書類を見て上司が怒り出したり、取り上げて何とか自分のイメージに合うものにしようとして時間切れになったり、雑なやり方になる。
もう少しましなケースでも、上司が自分の考えを口頭で伝え、部下もその場でわかったと思い、いざ作業を始めてみるとよくわからなくなって上司のイメージと違う方向に進んだりする。上司は途中で内容を確認して、どうも方向がぶれているのでまた口頭で指示して、後は任せる。結果としてやはり締切直前に不満の残る書類になったり、大慌てで間に合わせたりする。
アウトプットイメージ作成アプローチでは、25ページほどの企画書であれば、上司自身が表紙、目次、各ページ(メッセージと、下に何を書くか)を30分程度でざっと書き、ページも振って、極力完成形に近いイメージにする。中はすかすかでも全くかまわない。
ただし、章構成、ページ数、ページ配分、ページごとのメッセージ等はきっちり書く。そのコピーを部下に渡して説明し、すり合わせする。質問にも全部答えて必要に応じて修正する。
部下はこれをガイドラインとして仕事を進めつつ、頻繁に上司からインプットを得て、短時間で仕上げていく。
上司の意図が書いた紙(=アウトプットイメージ)で最初に明確に伝わっており、ページ数などもほぼ決まっているので、部下が余計な心配をしたり、上司の意図を当てずっぽうで推測したりする必要がなく、本当に大事な部分に集中して検討を進めることができるので、上司も楽で、部下も過大なストレスなく資料を完成させることができる。
30分でアウトプットイメージを作成する
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