メルマガ読むならアプリが便利
アプリで開く

第69回 G7が狙ったグローバル・サウスの取り込みが不発であったことと中央アジアサミットと「一帯一路」

富坂聰の「目からうろこの中国解説」
 G7広島サミットは、中国にとって逆風であった。共同声明では台湾問題にも言及し、中国を念頭に「経済的威圧への深い懸念」一つの大きなテーマとされたからだ。  だがそれは、事前に予測された強烈な暴風雨とはならなかった。  その要因はいくつか考えられる。まずフランスやドイツ、EU(欧州共同体)がアメリカの思惑とは外れ、デカップリングではなくデリスキングという概念に傾いたことだ。さらにアメリカ自身もジョー・バイデン大統領も「雪解けは近い」と発言した。 これ自体、米中の首脳会談のための雰囲気作りで、歩み寄りを匂わせるリップサービスとも受け取られるが、空気は確実に和らげた。  G7の足並みの乱れは中国のリアクションにも表れた。例えば、他の国は差し置き日本とイギリスだけに強い不満を向けたことだ。

この続きを見るには

この記事は約 NaN 分で読めます( NaN 文字 / 画像 NaN 枚)
これはバックナンバーです
  • シェアする
まぐまぐリーダーアプリ ダウンロードはこちら
  • 富坂聰の「目からうろこの中国解説」
  • 中国報道で日常的に使われる言葉や表現、これを詳しく分析すると、これまで知っていた事実とは違う世界が見えてくる。ニュースのミスリードから脱する処方箋を書く。
  • 990円 / 月(税込)
  • 毎週 日曜日(年末年始を除く)