【一念発起】
「今日からお世話になりますミヤグスクです、よろしくお願いします」
朝のミーティングで紹介された人は、何とみつおが買った成功哲学の代理店の人だった。
今までは、プログラムのフォローとして話をした事があったが、まさか成功哲学のプロフェッショナルの人が会社に入ってくるとは思わなかったのでびっくりしたのだった。
「えっ?マジっすか?ミヤグスクさんがうちの会社に入るんですか?すげー、じゃいつでもプログラムの話が聞けますね」
みつおはテンションが上がってきた。
ミヤグスクさんは、プログラムの内容には精通していて、何を聞いても即答してくれるので、たまに会って話をしていたのである。
「何?何?何?プログラムって何?」
チネンは興味深々だった。
「いや、凄いプログラムだけどお前には無理だよ、めっちゃ凄いけどな」
みつおはわざともったいぶった言い方をした。
「俺もワクガワも一流を目指しているから秘密のプログラムを聞いてるんだよ、でもお前は一流なんか興味ないだろ、家族があるからな、そこそこ頑張ればいいんじゃない?」
わざと挑発してからかった。
「何?教えて、俺も一流になる」
「どうかな、意識が高くないと無理だよ、ねミヤグスクさん」
「そうだね、一度話をしてみないと分からないけど、本当に一流を目指す覚悟があれば大丈夫じゃないの?」
その後、言うまでもなくチネンもプログラムを購入したのだった。
こうして、メンバーは5人になった。
ファーストフード店がミーティングの場所だった会社から本格的な会社の形になってきたのだった。
そして年末がやってきた。
「いよいよ12月ですね。ラストスパートかけて良い年を迎えましょう」
朝のミーティングの後にワクガワに呼ばれた。
「みっちゃん、今の自分の実績を把握しているか?」
「えっ?実績? 先月は2件でしたけど…」
「違うよ、この会社に入ってからの実績よ」
「いや、ちょっと待って調べてみる」
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)