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2023.06.05発行 NO:0112
家畜人ヤプー倶楽部(家畜人ヤプー全権代理人 康芳夫)
康芳夫、三島由紀夫を語る「あの事件は、あれをもし“遊び”というのなら、
ある意味最終的な究極の遊びなんだよ」
毎月 第1月曜日(祝祭日・年末年始を除く)発行
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◆家畜人ヤプー
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昭和四十四年
『ぜひ、あれを見つけ給え。あれこそは戦後最大の傑作だよ。
マゾヒズムの極致を描いたまったく恐ろしい小説だ。
出版する価値のある本だ』
そう三島由紀夫は小生に熱を込めて家畜人ヤプーの内容を語りつづけた。
◆一九七◯年 三島由紀夫氏(『潮』七月号より)
戦後の日本人が書いた観念小説としては絶頂だろう・・・・・・・・・
この小説で感心するのは、前提が一つ与えられたら世界は変わるんだというこ
とを証明している。普通にいわれるマゾヒズムというのは、屈辱が快楽だとい
う前提が一つ与えられたら、そこから何かがすべり出す。すべり出したら、そ
れが全世界を被う体系になっちゃう。そして、その理論体系に誰も抵抗できな
ってしまう。もう政治も経済も文学も道徳も、みんなそれに包み込まれちゃう
。そのおそろしさをあの小説は書いているんだよ
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◆康芳夫、三島由紀夫を語る(4)
あの事件は、あれをもし“遊び”というのなら、ある意味最終的な究極の遊び
なんだよ。人生を“退屈しのぎ”という風に考えると、退屈しのぎの究極なん
だ。その場合、“退屈しのぎ”を“遊び”だけでやったのかどうか、そこは非
常に微妙な問題だからね。しかし、社会が相対的安定期に入ってしまったとい
うのはまったくその通りで、経済的パニックがあったり、中国や北朝鮮等と一
時的トラブルがおこっても、そんなことは三島及び三島事件の「予言」すると
ころとくらべれば、何程のものでもない。もう完全に、三島が予言したとおり
、日本のみならず「世界」は精神的にダメになってきている。
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