SFドラマの先駆け、『宇宙家族ロビンソン』や『宇宙大作戦』にも猫が登
場するエピソードがあります。もちろん、これはそういうことがあった、と
いうだけで直接的な何かを指し示すものではありませんが、ダン・オバノン
がこうしたSF作品に馴染んでいたことを考えると、SF・ホラーの物語に猫
を投入するというアイディアそれ自体はそれほど突拍子もないものではなか
ったのかな……という気はします。ただこれは単に憶測でしかありません
し、また『エイリアン』の初稿を書いていたときにオバノンとシャセットの
間でどのようなやりとりがあったかも今となっては知るすべがないので、経
緯についてはやっぱり不明ということになります。さらに言えば、たとえば
猫のようなものを脚本に登場させるにあたって、どういう経緯があったのか
ということについては結局のところ脚本家の頭の中で何が起きていたのか、
ということを後からいろいろ類推するしかないわけで、単に猫が好きだから
出したとか、あるいは猫の鳴き声をホラー映画的に用いるのが効果的だと思
ったのかもとか、可能性は無限にあって、おそらく一つに絞るのは難しいの
ではないかと思います。
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