永田町異聞メルマガ版
「国家権力&メディア一刀両断」 2023.06.08
新 恭(あらた きょう)
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山口新3区の国盗りゲーム。安倍元首相の城は林外相に明け渡されるのか
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亡くなった安倍元首相の後継者として、衆議院山口4区補選で当選した吉田真
次氏は、立候補した時点から、補選がすんでも遠からず総選挙がやってくるこ
とを覚悟しておかねばならなかった。
かりに、この6月中に衆院が解散されて7月の総選挙となると、わずか3か月ほ
どで再び有権者の審判を受けることになる。しかも、「10増10減」の改正公選
法により、全く同じ選挙区からは出られないのだ。
山口県の小選挙区は区割り変更で「4」から「3」に減少する。つまり、自民の
4人の現職のうち1人は小選挙区からはじき出され、出馬するにしても比例中国
ブロックにまわるしかない。
安倍元首相の夫人、昭恵氏は吉田氏を引き連れて5月31日、自民党本部に茂木
敏充幹事長を訪ねた。新3区に吉田氏を公認するよう直談判するためである。
後継者選びに苦労した末、「熱狂的な安倍晋三ファン」だった下関市議、吉田
氏に目をつけたのは昭恵氏だ。相続権のない東京の自宅を出て、安倍氏の残し
た下関の屋敷に移り住むという昭恵氏は、よほどの決意でやってきたに違いな
い。安倍派からも会長代理をつとめる塩谷立氏、下村博文氏が加勢して、茂木
氏ら党幹部にプレッシャーをかけた。
吉田氏が議席を得た山口4区は、言うまでもなく安倍氏の地盤、下関市と長門
市からなる。新区割りで、両市を含むのは新3区であり、当然のことながら、
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