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220回 世襲社会を考える

和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
ガーシーなる元政治家が逮捕された。 デイリー新潮に言わせると逮捕された6月4日の日曜日は、ガーシー逮捕のニュース一色だったのに、同日の報道ワイド番組は、「真相報道 バンキシャ!」も「サンデーステーション」も「Mr.サンデー」もすべて前の週よりかなり視聴率を落としたとのことである。 でも、マスメディアはほかのニュースをほとんど報じないほど堂々と報じた。 北朝鮮が人工衛星と言ってもミサイルを発射したということで、とくに政府がJアラートを鳴らしたときと同様に、政府がこれを報じてくれというものに忖度するのがマスメディアだ。 前回問題にしたように、なぜか自民党がピンチになると北朝鮮がミサイルを発射してくれる。 もう一つ、いつも気になっていることは政治家がピンチになると有名人が逮捕される。 ガーシー氏にしても、UAEとは話がついているはずだから、いつでも逮捕できたはずだ。逆にいつでも逮捕できるから、金曜日にFRIDAYで、岸田首相の写真付きで報じられると、日曜日以降のニュースを抑えるために、日曜日にガーシー氏が逮捕された気がしてならない。 あと、確かに言われた側はたまったものではないが、やったことはとても重大犯罪とは言えない。それを大々的に報じる姿勢にも疑問を感じる。 以前、安倍政権下で「桜を観る会」に関する疑惑で、マスコミが大騒ぎをしていたときに、沢尻エリカさんが合成麻薬所持で逮捕された。 このときに、「国民の目をそらすために芸能人を逮捕した」という陰謀論がまことしやかに流れたのだが、首相経験者である鳩山由紀夫氏が、SNSでこの陰謀を事実であると認めて話題になった。 私も実は陰謀論は事実だろうと思っている。 覚せい剤であれ、麻薬であれ、怪しいというタレコミなどがあると、マトリとか言われる人たちに徹底的にマークされる。 通常、その疑惑は本当なので、あとは、確実にそれを使用したと思しき日に逮捕して、決定的証拠として、尿反応で陽性がでるようにする。麻薬にしても、覚せい剤にしても強い依存性があるので、待っていれば、そんな日は珍しくない。 ところが、政治家がピンチになったときに逮捕される人は、陰性の確証がないのに、単純所持とかで逮捕される。 実際、沢尻さんも尿反応は陰性だった。 マトリの人にしては忸怩たる思いだろう。もっと確実にやっている日に逮捕して、尿反応を陽性にして、起訴をしたかったはずだ。 政治というのは、そうやってまじめに捜査している人間の努力を踏みにじるものだ。 ニュースのコメンテーターは、今回の事件は警察がなめられたと思って本気を出したというようなことを言っていた。確かに人を撥ね殺すより、免許の更新を忘れて運転するほうが罪が重いように、警察はなめられると怒り狂う組織だ。でも、今回は岸田氏になめられているのは、警察のほうだと思えてならない。

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  • 和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
  • 世の中のいろいろなことにたった一つしかないと考え、それを信じ込むことは、前頭葉の老化を進め、脳に悪い。 また、それが行き詰った時に鬱になるというメンタルヘルスにも問題を生じる。 ところが日本では、テレビでもラジオでも、○○はいい、××は悪いと正解を求め、一方向性のオンパレードである。 そこで、私は、世間の人の言わない、別の考え方を提示して、考えるヒントを少しでも増やし、脳の老化予防、メンタルヘルス、頭の柔軟性を少しでもましになるように、テレビやラジオで言えない暴論も含めて、私の考える正解、私の本音を提供し続けていきたいと思う。 質問、相談、書いてほしいテーマ等、随時受付。
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