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「世界経済・市場花だより」第624号 日本株は、特に材料がない上振れ後、特に材料なく下振れ/米国市場中心にかなり上下に荒れると懸念

馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」
******************************* 馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」  ******************************* 第624号(2023/6/11) 日本株は、特に材料がない上振れ後、特に材料なく下振れ/米国市場中心にかなり上下に荒れると懸念 この週刊「世界経済・市場花だより」は、めまぐるしく変化する世界の経済や市場の動きなどについて、ブーケ・ド・フルーレット馬渕治好が、わかりやすく解説します。 ※ 自主開催セミナーの予定です(カッコ内は、現時点でのお申し込み数/定員、です)。残席は、10を下回った場合に表記します。 6/24(土)札幌(6/25) 7/1(土)浜松町(4/20) 7/8(土)高岡(2/25) 7/15(土)名古屋(3/20) 7/22(土)大阪(5/15) 7/29(土)横浜(4/20) セミナーのスケジュールは、 http://bd-fleurettes.eco.coocan.jp/sub3.html のページの下の方にあります。詳細やお申し込みは、それぞれのリンク先をご覧ください。 上記のリンク先には、自主開催以外のセミナーの予定も、決まったものがあれば掲載します。現時点で、開催が決定しているものの、主催者が受付を始めていないため載せていないセミナーが、複数あります。受付が開始され次第、順次掲載していきますので、お手数ですが、上記ページをこまめにチェックしていただけるとありがたいです。 ☆過ぎし花~先週(6/5~6/9)の世界経済・市場を振り返って <日本株は、理由なく買われ過ぎが拡大した後、理由なく反落する局面が生じた> (まとめ) 先週の日経平均については、特に買われるべき材料もなく、買われ過ぎがさらに買われ過ぎとなり、6/7(水)前場に一時32708.53円のザラ場高値まで上振れしました。ところがその6/7(水)前場中に値が崩れ始め、翌6/8(木)にはザラ場安値で31420.45円まで大きく下押ししました。この株価下振れも、特に売られるべき材料があったわけではなく、単に買われ過ぎが一旦剥げ落ちだだけだと解釈します。 ただ、6/7(水)、6/8(木)のたった2日間の週内ザラ場高値から週内ザラ場安値までの値幅が1288円とかなり大きいです。これは最近の日経平均の上昇が、株価が上がってしかるべき実態面での好材料にしっかり支えられている(その結果として株価が崩れにくい)ものでは全くなく、極めて脆弱な相場であるため、折に触れてその脆弱さが株価反落として表れているのでしょう。 (詳細) 先週も日本株、特に日経平均の上振れが目立つ局面がありました。6/7(水)前場の寄り付きからあまり間がないタイミングでは、週内のザラ場最高値となる32708.53円にまで上昇しました。 この日に日経平均が上がってしかるべし、という材料は全くありませんでした。単にこれまでの勢いや雰囲気だけで、買われ過ぎた日本株がさらに買われ過ぎた、と解釈しています。 根拠を欠いた株価上昇であったため、6/7(水)のザラ場高値からすぐに、日経平均は大きく崩れ始めました。同日は結局前日比で593.04円幅(1.82%)の下落で引け、さらに翌6/8(木)も続落しました。木曜日に形成された週内のザラ場安値は31420.45円と、たった2日間でザラ場高値からザラ場安値まで1288.08円もの下落幅となりました。 この日経平均の脆弱さは、株価が実態面での確固たる好材料に支えられたものでは全くない(日本株の買いの主体が、長期的に日本株の良さを見出して、しっかりと買い上げてきている投資家ではなく、最近の株価上振れを「ネタ」として乗じている、投機的な短期筋だと推察される)ことの証左だと判断します。 週末(6/9、金)は、日経平均は再度上振れしましたが、その理由としても「金曜日が株価指数先物とオプションのSQ(Special Quotation、特別清算指数)算出日で、株価が下振れするとの警戒が強かったが、下振れしなかったので安心感が広がった」などと、とってつけたような解説がなされています。これも実際には、特に買い材料がなく上振れた、ということに過ぎないと考えます。 今後も、材料が何もなくても、心理的な楽観、悲観や思惑、ポジションの都合などばかりに振り回されて、株価は不安定に上下動すると懸念します。 先週の世界の材料を確認すると、海外では景気は悪化しており、それにもかかわらず主要国の中央銀行が利上げ姿勢を堅持するといった、世界株価にとって悪い話ばかりでした。 景気については、米国では、6/5(月)に5月のISM非製造業指数が発表されました。4月の51.9から52.2に上昇すると事前に予想されていたところ、実際の5月の数値は50.3に低下し、非製造業の業況感に陰りが出ていることが示されました。

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