読者の皆さん、購読ありがとうございます。
先月号は読んで頂けましたでしょうか?
先月のアカデミーでご紹介した動画や、紹介できなかった動画を使って、
今月は「群れ」を理解して貰うために執筆いたします。
あなたが犬を飼いました。貰って来ました。譲渡しました。
さて、皆さんは、まず犬を家に連れてきて何を教えますか?
お座りを教える、伏せやマテを教えるまえに、皆さんが犬を家に連れてきて最初に困るのは
なんでしょうか?
「トイレ」の躾・・だと答える人が多いと思います。
犬にされて困ること。家の中での粗相が一番最初に困ると思います。
仔犬の場合は特にそうですよね。
犬という動物を、人間が住む社会に迎え入れるということは、犬に「人間社会」
を理解して貰わなければなりません。
「犬社会」(自然)では、犬にトイレという特別な様式もなければ、リードを付けられること、首輪を付けられることもありません。
お風呂だって入らない、歯磨きもしないでいいのです。怪我や病気をして病院に行くこともありません。
「犬」が人に飼われる=飼い犬になるためには、
犬は、自然体のままでは大きな矛盾を感じます。
本来、犬にとって「マーキング」は当たり前ですし、リードなんて付けなくても歩けるわけです。首輪なんかも必要ない。
なのに、犬は人に飼われると、「理解不能」な「人間という動物」の生活習慣や人間社会の環境に順応しなければならないのです。
リードは付けられるし、クレートに入れられるし、トイレも決められるし、落ちているものを食べてもいけないし・・・。
犬の立場から考えれば理不尽なことばかりです。
でも、犬という動物は、「順応」できるし、人を理解できる生き物ですから、人間と寝食共にできるのです。
だから、人間は犬を飼うんです。
檻やケース、水槽にいれて飼育する爬虫類や熱帯魚、鳥や昆虫とは違う「飼い方」ができるのが犬なんです。
さて、今回「群れ」を考えていただくわけですが、「人間社会のルールに順応させる」前に、
「家族」という、一番小さい群れに「犬」を迎え入れる・・・これが最初ですよね?
家に連れて来た「犬」を、仔犬であれ、成犬であれ、老犬であれ、まず最初にすることは
「家族」という群れに順応させる必要があります。
例え一人暮らしで犬を飼う人であっても、一人暮らしをしている自分の生活環境には順応してもらわなくてはなりません。
家中の物を破壊されたり、近所迷惑になるような吠えや逃亡、犬にやって欲しくない事は多くあります。
その「犬にやって欲しくない事」というものこそ、「人」が困ることであり、「問題行動」ということになるのです。
家中の物を破壊する、どこにでもおしっこする、留守番できずに吠えまくる、散歩につれていけば引っ張る、犬に向かって行く、
人を噛む・・・などなど「犬」が「人間」を困らせる行動はたくさんあります。
これらを「犬の立場」で考えて見たことがありますか?
犬は犬として当然のことをやっているのです。
つまり、「人間」である私たちが、「動物」を飼っておきながら、勝手に困っているだけなんです。
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