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vol.51「一流に学ぶ、『変化する力』~女優・寺島しのぶ編~」

小松成美の伝え方の教科書-ノンフィクション作家に学ぶコミュニケーション術
「小松成美の伝え方の教科書 ノンフィクション作家に学ぶコミュニケーション術」 vol.51「一流に学ぶ、『変化する力』〜女優・寺島しのぶ編〜」 【今週の目次】 ============== 1. 成美のつぶやき └ 伝統と受け継いだ芸に向き合う歌舞伎 2. 一流に学ぶ、「変化する力」〜女優・寺島しのぶ編〜 └ 演劇一家で育ち、歌舞伎に憧れた少女時代 └ 必要とされる女優になりたい、その一心で道を開いた └ アカデミー賞受賞女優の苦労と葛藤 └ 妄想癖が夢を現実にした!? └ いくつになってもチャレンジャーでいたい └ 映画とは、出産のようなもの └ 弟と姉の親友のようないい関係 └ 母と子の絆と、これからも続く作品づくり 3. 小松成美の心に残る、あのフレーズ 4. お知らせ ============== 1. 成美のつぶやき 伝統と受け継いだ芸に向き合う歌舞伎 歌舞伎界は今、市川猿之助さんの“事件”によって騒然とした状態が続いています。けれど、歌舞伎公演が消滅することはありません。歌舞伎座でも、南座でも、各地の劇場でも、舞台の幕が開けば役者たちは芝居に没頭し、磨き培った芸を披露します。400年以上続いている日本の芸能を途絶えさせることなく未来に繋ぐために歯を食いしばっているに違いありません。 何十年に渡って歌舞伎を見続けてきた私は、この苦しい状況を乗り切り、日本にしかない豪華な文化と豊かな情緒を伝え続けて欲しいと願い、歌舞伎への想いを強くしています。 2012年に亡くなった中村勘三郎さんが生きていれば、きっと、火の玉のような魂で「今こそ伝統と受け継いだ芸に向き合おう」とおっしゃっているに違いありません。 そして、歌舞伎の未来を託す才能も登場しています。俳優の寺島しのぶさんと、クリエイティブディレクターのローラン・グナシアさんの長男・寺嶋眞秀くんが、2023年5月の歌舞伎座新開場十周年『團菊祭五月大歌舞伎』で「初代尾上眞秀(しょだい おのえまほろ)」を名乗り、初舞台を勤めました。 歌舞伎をもっと知りたいという方は歌舞伎座のホームページをご覧くださいね。 参考サイト) ・松竹が運営する歌舞伎公式サイト、歌舞伎美人(かぶきびと) ・初代尾上眞秀の初舞台を発表|歌舞伎美人 ・「團菊祭五月大歌舞伎」初代尾上眞秀初舞台祝幕をお披露目|歌舞伎美人 主役を演じるプレッシャーよりも、「ワクワクする気持ちが強い」と語る眞秀くんに、演じるうえでの心がけを尋ねるとハキハキと答えた眞秀くん。 「立役と女方で所作や声の出し方を変えないといけないので、そこは難しいけれど楽しさもあります。ひーま(祖父の尾上菊五郎さん)から言われたのは、音に合わせて動くことです。自分の名前“眞秀”が入った演目なのもうれしいですし、“まこと”と読ませるのもカッコよくて気に入っています」 大人たちを驚愕させる、なんとも自立心旺盛な“恐るべき10歳”。 演じる役と自分との共通点を聞くと、 「自分に近い強さを感じます。『團菊祭五月大歌舞伎』で勤める重太郎も僕も、負けず嫌いだと思います」 と、勇気と闘志がみなぎる返答で記者を唸らせました。 すでに、連続ドラマ『ユニコーンに乗って』で広末涼子さんの息子役としてドラマデビューも果たしている眞秀くん。 嵐の松本潤さんが主演、徳川家康を務めるNHK大河ドラマ『どうする家康(毎週日曜20:00放送)』の4月2日第13話では、眞秀(まほろ)くんが家康の長男信康の幼少期役として登場し、大河デビューを果たしました。 堂々たる演技を披露した初登場シーンですが、「長男竹千代改め松平信康」と今作の語りを務める母、寺島しのぶさんのナレーションが入り、すでに“母子共演”が実現しています。 2月にフランス大使館で行われた初舞台の発表会見では理想の歌舞伎俳優についてこう語っていました。

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  • これまでノンフィクション作家として、たくさんのトップアスリートやトップ経営者の唯一無二の「人生」を取材してきました。その経験をもとに、書籍だけでは書ききれなかった小松成美流のコミュニケーション方法や独自哲学を伝えていきたいと思います。経営に、スポーツに、文化に。多岐に渡って、学びあるコラムを配信して参ります。誰もが発信者となる時代に、是非ご参加ください。
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