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知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード
vol. 181
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みなさん、こんにちは!ITジャーナリストの牧野武文です。
今回は、小米のスマートフォンについてご紹介します。
小米(シャオミ)は3年前に、ハイエンド市場に参入することを宣言しました。そして、2023年Q1の500ドル以上の世界のハイエンド市場で、ようやくXiaomi 13が13位にランクインをしました。小米のハイエンド移行の成果が実ろうとしています。
しかし、小米は非常に努力をしてきましたが、アップルとの差はまだまだ大きく開いています。小米がダメというわけではありません。アップル製品のレベルが高すぎるのです。
では、小米がこれからiPhoneに対抗をして、ハイエンド市場で戦うのに足らないものはなんでしょうか。
まず、アップルと小米のスマートフォンを比較し、それから企業としてどこに差があるかをご紹介します。
これは単なる小米だけの問題ではありません。中国のスマホメーカーはファーウェイを除いて、いずれも小米と同じように「ハイエンドへの進出」をねらいながら、価格競争に巻き込まれる「ローエンドロック」の状態にあります。
小米がアップルと比べて足らない点は、すなわち中国のスマホメーカーが足らない点にもなります。小米とアップルを比較すると、スマホメーカーがハイエンドに進出するのに必要なことが見えてきます。また、なぜ、iPhoneがハイエンド製品であり続けられるのかも見えてきます。
今回は、小米がハイエンド市場に進出するのに足らない点についてご紹介します。
知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 181
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▼目次▼
アップルと小米はどこに差があるのか。ハイエンド市場に進出するのに足らない点とは何か
小米物語その100
今週の「中華IT最新事情」
次号以降の予定
Q&Aコーナー
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アップルと小米はどこに差があるのか。
ハイエンド市場に進出するのに足らない点とは何か
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今回は、小米(シャオミ)のスマートフォンについてご紹介します。
調査会社Canalysの発表によると、スマートフォンの世界に面白い現象が起きています。全体のスマホ出荷数が減少傾向であることは、みなさんご存知だと思います。買い替え期間が過去例を見ないほど長くなっているため、機種変更をする人が少なくなり、売れなくなっています。2023年Q1のグローバル出荷数は前年比で13.3%も減少しました。
しかし、500ドル以上の機種=ハイエンドだけに限ると、前年比で4.7%も増えました。これにより、ハイエンド機種の割合が初めて3割を超えました。
▲スマートフォン全体の出荷台数は減少したものの、ハイエンド機種だけに限ると増加をしている。
これは考えてみればあたり前のことかも知れません。買い替え期間を延ばすのは、「スマホは電話とメールと決済ができればそれでいい」と考えているライトユーザーが中心で、こういう人はあまりハイエンド機種は買いません。ミドルレンジかエントリー機種を購入します。
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