(2017年10月6日分改訂)
こんばんは!
年金アドバイザーのhirokiです。
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1.昔、年金積立金を使っていろんな事にお金使ったから年金財源に影響を及ぼしたのか。
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年金額ってなかなか上がらないですよね。
年金額は上がらないし、保険料や税金ばっかり上げて、こういう年金の事情は国が昔いろいろと年金の財源を使って無駄遣いしたのが悪いんでは?という声も以前はよくありました。
確かに、昭和40年代から50年代にかけて、年金積立金という年金の財源を利用して大規模年金保養基地というのを作ったんですね。
これをグリーンピアっていうんですけどね。
このグリーンピア事業をやってたのが、年金福祉事業団といいます。
これで余計な施設とか乱立させたから財源が逼迫して、年金額が上がらないんだ!というのであればそれは誤解ですし全く年金財政に悪影響を及ぼしてません。
あの、平成19年に大問題になって支払ってなかった年金を1兆6千億円くらい支払う事になった消えた年金記録問題でさえ年金財政を悪化させる事由にはなっていません。
あの時は誰のものかわからない5000万件の年金記録(3億件の記録のうちの5000万件)がクローズアップされ、一体その記録が誰のものかを訂正していくうちに追加で年金を支払ったものです。
約2兆円もの追加で支払ったらもう年金は崩壊するのではという憶測が飛び交いましたが、それは元々支払うはずだったのが支払われてなくて支払われたものだから、消えた年金記録問題で回復した年金額で年金財政に悪影響は及ぼしません。
令和5年度の年間の年金給付費は60兆円ほどですが(60兆円と聞くととんでもない金額ですが、GDP比は11%ほどと小さいので、GDP比で見た方が正確)それに比べれば大したものではないですね。
年金財政を逼迫させてきた主な原因は結局のところは予想をはるかに超える少子高齢化と、平成に入ってからの長ーい経済の停滞が原因。
年金制度そのものが悪いかのようにも言われますが、根本は経済の停滞とか少子高齢化。
よく年金の抜本改革が必要だとか言われますが、経済が成長しない中でどんなに年金制度の中身を変えても根本的な解決にはなりません。
昭和61年4月の時に全ての人が国民年金の被保険者となり、その全員で共通の年金である基礎年金を支えながら、報酬に比例した老齢厚生年金を上乗せで支払うという2階建て年金という軸を中心として、細々とした改正をしていくべきです。
その軸をその時その時の社会の応じて抜本的に改革しても、結局は時代が変わるたびにそぐわなくなり、また抜本改革しなければいけなくなります。
そのたびに約4000万人の受給者は翻弄され、社会全体が混乱します。
なので抜本改革というのは今の年金にはなじみません。
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