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第72回 ブリンケン訪中でも「良質な競争」への道は遠いと考えられるいくつかの理由

富坂聰の「目からうろこの中国解説」
 競争が紛争に陥らないようにする。  6月18日午前7時ごろ、アメリカのアントニー・ブリンケン国務長官が北京国際空港に降り立った。  この原稿を書いている段階では、まだ具体的な訪問の成果は伝わってきていない。しかし今回の訪問は、様々な意味でサプライズが予測しにくい動きだったといえるかもしれない。  冒頭の一文はブリンケン訪中が発表された6月14日、米ホワイトハウスや国務省高官らが口をそろえた訪問の目的だ。  ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のカート・キャンベル・インド太平洋調整官、カリーヌ・ジャンピエール報道官。そして国務省のダニエル・クリテンブリンク東アジア太平洋次官補とマシュー・ミラー報道官らだ。  ブリーフィングに臨んだキャンベルは、「中国とは競争があるが、衝突や対抗、或いは新冷戦は求めない」とし、責任をもって両国の競争を管理したいと説明。国務省も「競争が誤解や葛藤に飛び火しないようにするための開放的で権限のある意思疎通チャンネルを構築」し、「アメリカの価値感と利益を代弁し、地域および世界の安保問題についての話し合い」、「世界が直面する課題についての協力の模索」するなどの目標に言及した。

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