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第219号 政府に見棄てられた19歳の命/夏は来ぬ/ジギタリス/きっこの2~3分クッキング

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  • 2023/06/21
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「政府に見棄てられた19歳の命」 ちょっと前の話題になりますが、今年4月、厚生労働省は警察庁がまとめた昨年2022年の1年間の自殺者数を発表しました。全国の1年間の自殺者は2万1881人で、前年から874人の増加でしたが、何よりも各メディアが大きく報じたのは、「小中高生の自殺者が514人と初めて500人を突破し、統計を取り始めた1980年以降で最多となった」という内容でした。 でも、あたしはその記事を読み、「え?」と思いました。何故なら、あたしは日本の自殺者数を10年以上にわたって調べて来たからです。日本は住みやすい国のはずなのに、日本の自殺者の10万人当たりの割合は、G7の中でワースト1位なのです。それで、「どうして日本は自殺者が多いんだろう?」と思い、ずっと調べて来たのですが、日本の未成年者の自殺者数は、10年前から500人を突破していて、昨年2022年は796人も自殺しているからです。 それで、よくよく記事を読んでみたら、この「514人」というのは「小中高生の自殺者」、つまり「18歳以下」で、あたしの「796人」というのは「未成年者の自殺者」、つまり「19歳以下」だったのです。だから、「796人-514人=282人」は、19歳の若者たちの自殺者の数ということになります。 まずは、警察庁がまとめた過去10年の「全国の自殺者数」と、そのうちの「19歳以下の自殺者数」を見てください。左の大きい人数が全国の自殺者数で、右の百桁の人数が19歳以下の自殺者数です。 2013年 27,283人 545人 2014年 25,427人 536人 2015年 24,025人 553人 2016年 21,897人 519人 2017年 21,321人 567人 2018年 20,840人 599人 2019年 20,169人 659人 2020年 21,081人 777人 2021年 21,007人 749人 2022年 21,881人 796人 このデータを見れば分かるように、19歳以下の自殺者は10年前から500人を突破しています。そして、全体の自殺者数は減少傾向から横ばいなのに、19歳以下の自殺者は増え続けているのです。 でも、4月の報道では、「小中高生の自殺者が514人と初めて500人を突破し、統計を取り始めた1980年以降で最多となった」とのこと。それで、あたしは「19歳の自殺者」の多さに気づいたのです。で、今度は「19歳以下の自殺者数」と「小中高生の自殺者数」の推移を見てみましょう。こちらは信頼できるデータが過去7年分しか手元にないので、2016年以降になります。左の大きい人数が「19歳以下」、真ん中の人数が「小中高生」、一番右の小さい人数が、その差である「19歳の自殺者数」になります。 2016年 519人 289人 230人 2017年 567人 315人 252人 2018年 599人 333人 266人 2019年 659人 339人 320人 2020年 777人 499人 278人 2021年 749人 473人 276人 2022年 796人 514人 282人

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