よく耳にする物言いに、「かつては夢の未来のように思われていた21世紀
に突入してだいぶ経つのに、昔のSF小説や映画、あるいはマンガなどが想
像した〈未来〉のイメージ」に現実の21世紀が全然追いついていない、とい
うものがあります。『メトロポリス』のような、あるいは『鉄腕アトム』の
ような、あるいは『ブレードランナー』でも『AKIRA』でもいいし、さら
に遡って、たとえばヒューゴー・ガーンズバックの小説『ラルフ124C41+』
のような、と書いていて思い出しましたが、ぼくは『ラルフ124C41+』は岩
崎書店の「エスエフ世界の名作」シリーズで、福島正実が訳したものを小学
生のときに近所の図書館で借りて読んだんですが、子供時代に「エスエフ世
界の名作」シリーズ、また同じく岩崎書店の「SFこども図書館」シリーズ
なんかが図書館に揃っていたのは、今考えると非常に恵まれていたような気
がします(全部読みました)。それこそ『27世紀の発明王』という題名が
つけられた『ラルフ124C41+』はじめ、いくつもの作品の表紙と挿絵で真鍋
博のクールなイラストに触れることができたのも最高です。
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