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広末涼子さんとワイドショー社会/有田芳生の「酔醒漫録」第25号

有田芳生の「酔醒漫録」
▼ 第25号 2023/6/23 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 有田芳生の「酔醒漫録」 *毎週金曜日発行* ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆目次 1・「評言独語」──広末涼子さんとワイドショー社会 2・「酔醒漫録」──6月16日~6月22日 (秋田の酒場「おもろ」、中井久夫、半藤一利、坂本龍一、バー「ル・ヴェール」など) ★発売中の有田芳生著書★ ・『改訂新版 統一教会とは何か』(大月書店 2022/9/21発売) http://www.otsukishoten.co.jp/book/b610995.html ・『北朝鮮 拉致問題 極秘文書から見える真実』(集英社新書 2022/6/17発売) https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-721217-4 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1・「評言独語」──広末涼子さんとワイドショー社会 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼女優の広末涼子さんは私の知人が高校時代の教師をしていた。道を歩いていても気づかれないほど普通の雰囲気だったという。その広末さんがミシュラン星一つ料理人としてドキュメンタリー映画の主人公にもなった鳥羽周作さんと不倫関係だと『週刊文春』が報じた。有名女優のスキャンダルのため、テレビのワイドショーやスポーツ新聞でも大きく報じてきた。広末さんの夫が会見し、離婚に発展するというので、まだまだ報道は続くのだろう。私たちの暮らしに何の関係もないが、芸能ネタとしては格好の内容だからだ。いつごろからだろうか、テレビ局でも「コンプライアンス」(法令遵守)というカタカナ言葉が使われるようになり、番組内容への法律的チェックが厳しくなっていった。私が関心を持つのは、テレビ局の姿勢が変わっているかという疑問だ。「俗情との結託」とは作家の大西巨人の言葉だ。スキャンダルは大衆の「俗情」であり、週刊誌の売れ行きやテレビの視聴率に直結している。テレビのコメンテーターをしていたとき、あるスキャンダル報道に関わったことがある。将棋の中原誠永世十段(既婚)と林葉直子女流五段(独身)の愛憎を『週刊文春』が報じたのは、1996年だった。 ▼「今から突入しまーす」「もしもし? もしもし? 私は林葉直子の愛人でしたっつうんで週刊誌に売ります。それではよろしくー。今から突撃!」「お前みたいな……

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  • 有田芳生の「酔醒漫録」
  • 2000年からブログに日記を書いてきました。思いは「私家版現代史の記録」です。「日記は書いておかないと不安なんだよ。忘れてしまうと消えてしまうから、自分が生きていて、あのころはどうだったというのを忘れるのが不安なんだよ」(渡辺京二『幻のえにし』)。同感です。私が綴るのは、メディアを中心に仕事をする一個人の眼から見た世界と日本です。「酔醒」は、酔ったり醒めたりという意味で、中国の「梁書」に記述されています。「漫録」は随筆の意味です。人生は、酒を飲まずとも「酔ったり醒めたり」の繰り返し。同時代に生きる皆さんにリアルな情報を提供、共有し、しなやかで強靭な精神をお互いに涵養していきたく思います。
  • 880円 / 月(税込)
  • 毎月 第1金曜日・第2金曜日・第3金曜日・第4金曜日(年末年始を除く)