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石川 温の「スマホ業界新聞」
2023/06/24(vol.521)
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《目次》
1.NTTドコモがショップサポートを重視した新料金プラン「irumoとeximo」
----ソフトバンクはショップ網強化で契約者数純増を実現
2. 総務省が700MHz帯の比較審査基準案を発表
----楽天モバイルが明らかに有利な点数配分に意味があるのか
3.マイナンバーカードの問題は大半がヒューマンエラー
----早急にスマホ搭載して、日本のDX化を進めるべき
4.今週のリリース&ニュース
5.編集後記
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1.NTTドコモがショップサポートを重視した新料金プラン「irumoとeximo」
----ソフトバンクはショップ網強化で契約者数純増を実現--------------------------------------------------------------------------------------
NTTドコモは新料金プラン「irumo」「eximo」を7月1日よりスタートさせる。これまでNTTドコモは新料金プランを提供する際、発表から数ヶ月後に提供を開始するという感じであったが、今回はわずか10日間でのスタートとなる。これまで、提供を開始するまでに他社に追随されていたこともあったため、今回はできるだけ時間を空けずにスタートダッシュを決めることで、他社からの対抗を防ぐ狙いがあるとされている。
irumoとeximoに関しては「名称がわかりづらい」という指摘もあるが、NTTドコモとしてはやはり「ahamo」と揃えたかったというのがあるようだ。
ただ、FOMA、Xi、NTT QONOQ、Leminoなど、本当に頭文字でブランドをつけるのが好きで仕方ないようだ。もともと、docomoという名称も「Do Communications Over The Mobile Network(移動通信網で実現する、積極的で豊かなコミュニケーション)」というのが由来だったりするため、頭文字好きというのは、もはや社風というべきだろう。
おそらく、NTTドコモとしては、料金プランの名前はどうでもよく、結局はドコモショップ店頭で積極的に売れるというのが大きいようだ。irumoはこれまでエコノミーMVNOのOCNモバイルONEであったため、他のMVNOもあり、表向きは平等に扱わざるを得なかった。
今回、irumoとなったことで、大手を振って積極的な営業体制に移れるはずだ。
記者説明会でもドコモショップで手厚いサポートができる、という点をアピールしていた。しかし、ドコモショップでの取り扱いを差別化ポイントとするならば、なぜドコモショップを削減するなんていう施策を展開したのだろうか。
今週、ソフトバンクの決算会見が開かれたが、そのなかで、宮川潤一社長が「コロナの中でソフトバンクの純増数が、他キャリアと比べて非常にいい状況。それはなぜかといえば、他社がコロナ禍で店舗網を縮小するなか、ソフトバンクは逆に、店舗網を拡張してきたことが要因だと思う。お客さま接点を着実に拡大していたことが、結果として実っている」と語るのだ。
宮川社長がショップは全国に2800店舗あると語る一方、NTTドコモは約2200店舗となっている。もはやショップ数で見ればソフトバンクの方が多いということになる。
料金プランやブランド展開でみれば、3キャリアはもはやどんぐりの背比べと言った感がある。あとは営業、販売力の違いが、今後、ユーザーの獲得合戦において大きな影響を及ぼすのかも知れない。
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2. 総務省が700MHz帯の比較審査基準案を発表
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