陣営対立の寵児となって利益を得る。そんな国がいつの時代にも存在する。
例えば国際連盟が機能不全に陥っていった時代のイタリアだ。ドイツの台頭を警戒し、どうしてもイタリアを自陣営に引き込みたかった英仏がムッソリーニ政権のエチオピア侵攻に甘い対応をしたのはよく知られている。
拮抗する2つのパワーの間で漁夫の利を得る国はいつの時代にも様々な形で存在する。今日においてその幸運はどうやらインドの頭上に降り注いでいるようだ。
それを証明したのが6月22日、ホワイトハウスでバイデン大統領と会談したナレンドラ・モディ首相の満足げな笑顔だ。国賓として盛大に歓迎されたモディは、米上下両院の合同会議の場で演説を行った。
モディ訪米前の21日夜にはホワイトハウスが会見で「現時点、および将来的にインド以上に重要なパートナーはいない。今回の訪米は前例がないほど幅広く深みのある成果を生み出すだろう」とモディを持ち上げた。
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