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週刊金融日記 第580号 地方はアジアの金持ち都市に目を向けよ、プリゴジン反乱、鹿児島で地魚の廻る寿司、広末涼子コンピ地獄

藤沢数希メールマガジン「週刊金融日記」
// 週刊金融日記 // 2023年6月27日 第580号 // 日本の地方は東京ではなくアジアの金持ち都市に目を向けましょう // プリゴジン率いる民間軍事会社ワグネルの反乱 // 鹿児島で地魚の廻る寿司 // 広末涼子はコンピ地獄に嵌められるのか // 他  こんにちは。藤沢数希です。  円安のおかげでインバウンドが盛り上がっております。ちなみに、インバウンドも微妙に和製英語で、海外から来る観光客はinbound touristsですし、海外からの観光需要とかだとinbound tourismですね。  僕も"an inbound tourist"として、ちょっと九州旅行に来ていて、せっせと円を使っております。最高のインフレヘッジは、通貨の価値が減っていく前に通貨を使ってしまうことですからね。 ●リッチなインバウンド、日本潤す 消費単価19年の2割増 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB147040U3A610C2000000/  週末は歴史が大きく動きそうな事変が起こりました。ウクライナ侵略戦争にも大々的に投入されていた民間軍事会社のワグネルが、プーチンに反乱戦争を仕掛ける寸前まで行ったのです。その経緯については、すでに多くの解説記事が出ていますから、それらを読んでください。 ●ワグネル、プリゴジン氏、プーチン氏、ショイグ氏……激しい対抗意識がロシア政府への反乱招く https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-66017188 ●NHK | プーチン大統領はなぜ“裏切り者”のワグネル代表プリゴジン氏を処罰できないのか https://www.youtube.com/watch?v=TZBC74vkMbA  民間軍事会社ワグネルはプリゴジン氏が2014年に設立し、ロシア正規軍が出ていくと外交問題に発展するようなテロ工作や暗殺、拷問、虐殺なんかの汚れ仕事を請け負ってきたようです。実績を積み重ねプーチンの信頼を得ることで、どんどん大きくなっていきます。当初は250人ほどの傭兵部隊だったのですが、だんだんと大きくなり、ウクライナ侵略戦争ではロシア正規軍も依存していたために、最新の兵器が与えられ、50,000人にまで膨らんでいました。  そして、プリゴジンが25,000人の傭兵たちを従えた、ロシア領内のロストフ州と重要な軍事拠点を電光石火で制圧し、プーチンに反旗を翻しました。全員が命を捨てる覚悟であるとソーシャルメディアなどで演説し、モスクワに進軍していきました。僕はリアルタイムで見ていたのですが、映画や小説以上のストーリー展開でした。  このプリゴジンが、見た目も喋り方もめちゃっくちゃ強そうな爺さんで、いつも軍服を着てメディアに露出していたのですが、その武器を持つ姿が非常に様になっていました。僕はてっきり元軍人だと思っていたのですが、調べると軍人の経験もまったくなく、飲食ビジネスの出身で、ワグネルも小さな傭兵派遣会社としてはじめたようです。彼のキャリアがめちゃくちゃ面白いです。 ★18歳で窃盗で逮捕されたチンピラで、20歳では強盗や詐欺などの重犯罪でとうとう刑務所に入ります。なんと20代に9年も牢屋です。ふつうならここで人生終わりそうなもんですが、刑務所から出てくるとホットドッグ屋として成功します。その後、飲食ビジネスをどんどん成功させ、とうとうプーチンと各国要人とのディナーなどまで仕切るほどになり、プーチンから信頼を得ます。そして、50代でこうした特殊工作をする民間軍事会社ワグネルを設立し、国家と戦争できるほどの傭兵と武器を手に入れ、とうとうプーチンのロシアに反乱を起こすわけですね。現在62歳です。 https://twitter.com/kazu_fujisawa/status/1673188682856300546  この元飲食経営者のブリゴジンが、とうとうプーチンの喉元に刃を突きつけるところまで行きましたが、結局、最後はディールをして、いくつかの政治的条件と自身の安全の保証と引き換えに、25,000人の傭兵部隊を引きました。プリゴジンはベラルーシに亡命するようです。  しかし、プーチンが約束を守るとは限らず、これからずっと暗殺を心配して生きていかないといけないことを考えると(もっとも民間軍事会社のトップならこれまでも暗殺の心配は常にあったでしょうけど)、最後は腹をくくってモスクワに進軍し、ロシア正規軍と全面戦争して、歴史に名を残したほうが良かったように思います。本当に反乱を成功させ、核ミサイルを掌握すれば、ブリゴジンの爺さんが世界征服できたかもしれないのです。命を賭ける価値は十分にあるでしょう。  それにしても、飲食業には夢がありますね。国民的アイドルだった広末涼子をメロメロにしたのも太った中年男性の鳥羽シェフですしね。 『週刊金融日記 第579号 広末涼子のラブレターを流出させた犯人と鳥羽シェフがこれから壮絶なモテ期に突入する件』  今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。 - 広末涼子はキャンドルジュン氏にコンピ地獄に嵌められますか - 仕事などでミスして落ち込んだときに立ち直るための方法について - 私は分配金目当てでREITを買っているのですが投資の基本がわかるバックナンバーなど教えてください - 金融・金融工学について初心者でも体系的に理解できるオススメの本を教えてください  それでは今週もよろしくお願いします。 1.日本の地方は東京ではなくアジアの金持ち都市に目を向けましょう  円が1ドル=143円を越え、インフレも進行する中で、僕が持っている円の価値はどんどん減っております。以前にも書きましたが、僕も投資における有名な非合理性である、ホームバイアス、自国通貨バイアスがありましたから、逃げ遅れている円預金がまだかなりあります。それでも、2019年に香港に引っ越していた関係で、多くの日本人より円資産の割合は小さくなっていたと思います。   『週刊金融日記 第578号 資産が銀行の円預金ばかりで世界から取り残されてしまった人たちを救う会を結成しました』  1995年には日本のGDPの世界シェアは約18%にまで達していました。2021年には日本のシェアは約5%です(アメリカ24%、中国18%)。それからかなり円安が進んでいますから、現時点でのシェアはもっと低いと思います。  僕はこうしてちょくちょくと日本に帰ったりしますから、円資産は個人資産の5%より多くてもいいとは思いますが、それでも10%を超えているのは問題だと思っています。しかし、僕は市場はかなり効率的だと思いつつも、逃げ遅れている円をこのタイミングで米国株や他の外国資産に替えるのは何だかなぁ、という感じで、神田さんが為替介入してくれる日を今か今かと待っております。 ●Q15 世界の中の日本経済の位置づけはどのようになっていますか。 https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/future/sentaku/s3_2_15.html

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