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第220号 男女格差が広がり続ける日本/恐怖症の恐怖/滴り/珍名さん、いらっしゃ~い♪

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  • 2023/06/28
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「男女格差が広がり続ける日本」 スイス・ジュネーブに本部を置く国際機関「世界経済フォーラム」は6月21日、世界各国の男女格差の現状を複数のデータから評価した「グローバル・ジェンダー・ギャップ・レポート(世界男女格差報告書)」の2023年版を発表しました。日本のジェンダーギャップ指数は、調査した146カ国中125位で、昨年の116位から9ランク下落し、調査を始めた2006年以降、最低を記録しました。 ちなみに、G7各国を見てみると、ドイツは6位、英国は15位、カナダは30位、フランスは40位、米国は43位、イタリアは79位ですから、日本の125位はG7の中でダントツの最下位です。それどころか、G20でもOECD38カ国でも最低レベルなのです。そして、アジア各国を見ても、フィリピンは16位、シンガポールは49位、ベトナムは72位、タイは74位、韓国は105位、中国は107位で、やはり日本は最下位なのです。 今年で17年目となる「グローバル・ジェンダー・ギャップ・レポート」は、「経済」、 「教育」、「医療へのアクセス」、「政治参加」という4つの分野で各国の男女格差を調査し、その平均値を数値化したものです。日本の場合は、「教育」と「医療へのアクセス」の2分野は、ほぼ男女平等で合格点です。しかし、「経済」と「政治参加」が極めて酷い状態なのです。特に「政治参加」の男女格差が146カ国中138位と世界最低レベルのため、平均値を大きく引き下げてしまっているのです。 2006年の第1回の調査では、日本のジェンダーギャップ指数は世界80位でした。それが、昨年は116位となり、今年はとうとう125位にまで下がってしまったのです。そう言われると、日本がどんどん劣化しているように感じてしまいますが、実は、そうではないのです。 ジェンダーギャップ指数は、「100%」を男女格差のまったくない状態として数値化しています。14年連続で世界1位のアイスランドの今回のスコアは「91.2%」、つまり、数多くの男女格差のうち9割以上を解消しているということになります。そこで、今回の日本のスコアを見てみると「64.7%」なのです。じゃあ、日本が80位だった2006年はと言うと、なんと「64.5%」なのです。今と変わらないと言うか、正確に言えば今より「0.2%」ほど悪かったのです。 これまで17年間の各国のジェンダーギャップ指数の推移を見てみると、多くの国々が自国のマイナス点を改善し、昨年よりは今年、今年よりは翌年と、少しずつ男女格差を解消し、順位を上げて来たことが分かります。しかし、この日本だけは、何の対策も取らず、昔ながらの女性差別を続けて来たのです。ようするに、日本の男女格差が悪化したのではなく、日本以外の国々の男女格差が改善されたことで、日本は様々な国に追い越され、とうとう世界125位にまで沈んでしまったのです。 たとえば、2006年の日本の女性の国会議員の割合は「9.9%」でしたが、現在は「10.0%」、ほとんど変わっていません。しかし、2006年に日本と同じように女性の国会議員の割合が低かった国々の多くは、この17年を掛けて少しずつ改善し、どんどんランキングを上げ、日本を追い抜いて行ったのです。一方、日本の大きな問題である男女の賃金格差は、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、2006年と2022年との男女の平均月収は以下のように変化しています。 2006年 〔男性〕33万7700円 〔女性〕22万2600円 2022年 〔男性〕34万2000円 〔女性〕25万8900円 国税庁の「民間給与実態統計調査」を見ても、男女の平均年収は以下のように変化しています。 2006年 〔男性〕539万円 〔女性〕271万円 2022年 〔男性〕545万円 〔女性〕302万円 あまりの男女差に驚いてしまいますが、増加率だけを見れば、多少は男女の差が縮まりつつあるようにも感じられます。しかし、そもそもが17年も経過して物価が上昇している上、この17年間に消費税は2回も引き上げられて2倍になっているのです。それなのに、男性の平均月収が4300円しか上がっていないことが大問題ではないでしょうか?

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