こんばんは!
年金アドバイザーのhirokiです。
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1.本来の年金の大原則を壊しかねなかった年金生活者支援給付金。
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令和元年10月から始まった、この時に消費税が8%から10%に引上がった事を機に全額税金を使った給付金が始まりました。
もうあれから4年ほど経ちますが、低年金者対策として導入されたものです。
本当は年金にそんな上乗せ給付をするという考えはなかったのですが、民主党政権時に低年金者に上乗せ給付をするという事を言いだし、それが決まってしまったものです。
結局は民主党の言ってた最低でも7万円給付というマニフェストは頓挫せざるを得ないほどの欠陥があるものでしたが、自分たちの主張する所得比例年金が実現不可能であればせめて今の年金に増税分を上乗せ給付みたいなのを導入させるという方向で決まってしまいました。
基礎年金を民主党が掲げた月額最低7万円保障年金的なものにするために、低年金者の年金に月額6000円の加算を行うとしました。
しかし、納付した保険料に応じて年金を支給する社会保険方式の年金の大原則に反し、各党の合意には至らず、福祉的な給付として制度が創設されました。
「いやー年金が低いから給付金助かるよー」って思われますが、確かに年金額が低かった人には助かります。
しかし、低年金者には税金で上乗せ給付をするね!っていう事にすると、前述したように本来の社会保険の原則を壊す事になりかねない危険があります。
公的年金は支払った年金保険料や期間によって、それが少なかった人は少ない年金になり、多かった人は将来の年金も多くなります。
それが社会保険の大原則です。
もし多く保険料を支払ったのに、低い保険料だった人と同じ年金だったら不公平ですよね。
そしてこの給付金のように少ない保険料しか払ってこなかった人に下駄を履かせて、保険料をその人たちより多く支払ってきた人とあまり変わらない年金にしてしまうというのは、真面目に支払ってきたのをバカバカしく思わせてしまう危険があります。
それが何を引き起こすかと言えば、社会の分断です。
正直に保険料を支払ってきた人がバカを見る制度ではあってはならないのです。
不公平に対する人々の不満が大きくなれば、年金に対する敵視をする人も増えてしまうでしょう。
真面目に保険料を払ってきた人がバカを見ないようにするために、本来の社会保険としての年金制度とは別物であるとして給付金として支払ってはいますが、結局は社会保険としての年金を壊しかねないモノを民主党は残してしまったと言えます。
なお、今まで保険料を多く払ってきた人よりも総額が逆転しないように計算の中で配慮されてはいます。
自分の方が保険料多く払ったのに、自分より少ない保険料の人に給付金支給して総額が逆転するわけにはいかないからですね。
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2.日本の年金は最低25年無いと貰えないというのは本当に長すぎだったのか。
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あと他に、年金受給資格に必要な期間は平成29年7月31日までは25年以上でした。
それを長すぎるから10年に短縮すべきであるとしたのも民主党です。
確かに海外の年金と比べると25年というのは長いほうです。
しかしながら国民皆年金である日本と、そうではない海外の年金を比べて日本は長すぎるとするのは比較する対象を間違っています。
日本は20歳から60歳までの40年間は強制加入させ、更に保険料を支払うのが難しいのであれば免除もできるし、場合によってはカラ期間になる部分もあるしと海外には無い特徴があり、それらも加入期間としてカウントされるため25年を満たすのは特別難しいというものではありませんでした。
そして、社会保険というものは万が一の事で貧困になってしまいかねない事を防止するための、防貧の目的があります。
年金を含めて社会保険というのを考えてもらうと死亡、障害、老齢で働けない、失業、子育てで就労できないなどそういう場面において給付を行っていますよね。
貧困に陥らせる可能性がある事態において、貧困にさせない目的が社会保険にはあるのであります。
まだ何も困ってないうちに自助努力で保険料を納めておきながら、貧困の危機に陥りそうな万が一の事があったらみんなで助け合う。
貧困を防ぐ事が目的である社会保険としての年金を25年から10年に短縮したところで、貧困が解消される事はありません。
10年程度の年金では貧困に多少毛が生えた程度の給付になるだけです。
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ちょっと話は逸れますが25年というラインは、その昔の昭和29年改正時に導入された厚生年金への定額部分の導入から考えます。
厚生年金というのは今まで支払った保険料により給付額が異なる部分ですが、それと合わせて加入期間に比例する年金である定額部分を導入しました。
昭和29年改正時からの厚生年金は「報酬比例部分+定額部分」の2階建て給付へと変貌しました。
この加入期間に比例する定額部分の額は何を参考にされたかというと、農村部の生活保護給付費です。
そもそもの厚生年金は20年加入しないと貰えない年金でしたが、最低の20年加入したらその生活保護費を参考にして決められた定額部分の年金くらいは支払うよというものでした。
昭和29年時点の生活保護の額が月額2100円くらいだったので、それを参考にして20年加入で2000円というラインが定額部分になりました。
生活保護くらいの年金を支払いつつ、報酬比例部分を支払うという形が厚生年金でした。
その後は高度経済成長に伴い、
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