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防衛費増額をめぐるバイデン発言に抗議のフリをする岸田官邸

国家権力&メディア一刀両断
永田町異聞メルマガ版      「国家権力&メディア一刀両断」 2023.06.29                   新 恭(あらた きょう) ----------------------------------------------------------------------    防衛費増額をめぐるバイデン発言に抗議のフリをする岸田官邸 ---------------------------------------------------------------------- 政治家が居心地のいい集会でスピーチするときは、よほど気をつけねばならな い。ウケ狙いやリップサービスで、つい口が滑って本音をもらし、あとで訂正 する羽目になることがしばしばあるからだ。 米国のバイデン大統領もそれをやってしまった。6月20日、カリフォルニア州 で開いた支持者集会でのことだ。 「日本は長い間、軍事予算を増額してこなかった。しかし、どうだろう。私 は日本の指導者と、広島を含めておそらく3回、異なる機会に会い、私は彼を 説得し、彼自身も何か違うことをしなければならないと確信した」「日本は、 軍事予算を飛躍的に増大させた。日本が欧州での戦争に関心を持ち、ウクライ ナへの支援に貢献しているのはいつ以来か」 岸田首相が防衛予算を大幅に増額したことや、ウクライナ支援を強化している ことについて、それは自分の説得によるものだと自画自賛したのである。 読売新聞が6月21日に報じた記事でわかったものだが、バイデン氏もまさか日 本の最大手新聞に掲載されるとは想像していなかったに違いない。米国内の支 持者たちに向け、自己宣伝の一つとして話したに過ぎなかったからだ。 記事になったことをバイデン大統領が知っているとすれば、日本政府からホワ イトハウスへ連絡があったからだろう。松野博一官房長官は23日の定例記者会

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  • 国家権力&メディア一刀両断
  • 記者クラブを通した官とメディアの共同体がこの国の情報空間を歪めている。その実態を抉り出し、新聞記事の細部に宿る官製情報のウソを暴くとともに、官とメディアの構造改革を提言したい。
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