第606号
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岩上安身のIWJ特報!
背後に「暴力団」が関与し凶悪化する「特殊詐欺」を「高齢者差別」が後押し!
ルフィ事件と、高齢者に「集団自決」を求めたイエール大学助教授・成田悠輔氏
の発言は同根の大問題!
岩上安身による
『ルポ特殊詐欺』著者・神奈川新聞報道部デスク田崎基氏インタビュー
(その13)
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(その12)のつづき
・神奈川新聞報道部デスク田崎基氏(2023年4月11日 IWJ撮影)
https://bit.ly/46mI9tz
コスパ(コストパフォーマンス)という言葉が日常的に使われるようになって、
どのくらいたつだろう。本来は、コスト(費用)とパフォーマンス(効果)を対
比させて生産性などを評価するビジネス用語だったはずだが、今では生産コスト
に限らず、モノを買うとか食事をするなどの消費活動にも「コスパ重視」などと
使われる。最近ではタイパ(タイムパフォーマンス)という新語も登場し、短い
時間で満足度の高い結果が得られると「タイパがよい」などとも言う。
なるべく少ない金額、短い時間で、最大の効果を出すことが正しいという思考
が人間に向けられた場合、お金や手間や時間がかかってパフォーマンスの低い人
間や地道な仕事は、容易に切り捨てられるだろう。高齢者、病気や障害のある人
は、まっさきに切り捨てられる。
岩上安身が、2023年3月から開始した、『ルポ特殊詐欺』の著者で神奈川新聞報
道デスクの田崎基(たさき もとい)氏への連続インタビューでは、その締め括り
として、高齢者に対する犯罪を助長させるような「老人ヘイト」の空気が、いつ
から、どのように日本の社会に醸成されてきたのかを考察した。2023年4月11日の、
最終インタビューから抜粋してお届けする。
特殊詐欺が巨大化していく背景には、「生産性の低い者は必要ない」という新
自由主義的、優生思想的な考え方があり、それが先鋭化すると命の選別につながっ
て「老人殺し」を正当化するのではないか、と岩上安身は投げかける。
2010年に出版された『「若者奴隷」時代』という漫画は、「高齢者が若者を搾
取している」とし、若者が苦しい現状から逃れるためには「ジジババを殺らなきゃ」
と高齢者へのヘイトをストレートに煽っている。
・『「若者奴隷」時代 “若肉老食(パラサイトシルバー)”社会の到来』 (晋遊舎
ムック) (山野 車輪著、晋遊舎刊、2010/3/15)(アマゾン)
https://bit.ly/3pn1NF1
岩上安身は、「老人ヘイトとか、『殺る』という表現。僕が見た限り、ここ
(2010年)からスタートかなと思った」と話す。
田崎氏は、その危機感が13年たって現実のものになったと応じ、「おそらく、
特殊詐欺の指示役が、応募してきた人間たちに、こういう話をしてるんだろう。
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