景気後退リスクに目をつぶる米国市場
米国景気の先行指標ともいわれる米国製造業ISMが6月は46.0に低下し、これで8か月連続の50割れとなりました。また米国の景気先行指数、ニューヨーク連銀の「景気後退確率」は、年内にも米国経済がリセッション(景気後退)に突入する可能性を示唆しています。
その一方で景気の半年程度先を読むと言われる株式市場が、依然として強気を維持し、過去最高圏で推移しています。景気先行指標では説明がつかない「何か」が起きていて市場がそれを読んでいるのか、市場がリスクを無視しているだけか、探ってみましょう。
「現状の強さと先行き不安」
米国経済は昨年前半にインフレ急伸を背景に2四半期連続のマイナス成長となりましたが、その中でFRB(連邦準備制度理事会)が3月以降、立て続けに大幅な利上げを実施。しかも利上げから間もなく保有資産の圧縮という「量的引き締め」も開始する異例の積極的金融引き締めを行いました。1979年のボルカー・ショック以来の急激な引き締めです。
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