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ビジネス知識源プレミアム(水曜刊:660円/月:税込)Vol.1352
<Vol.1352号:1989年の日本の資産バブルに似ている現在>
2023年7月5日:ユーフォリアとバンドワゴンは、いつまでか。
原理:非合理な価格の資産(不動産、株)は、
非合理を続けることはできない。
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著者:システムズリサーチ:吉田繁治
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米国株のシンボル、アップルの時価総額が3兆ドル(435兆円:1ドル145円)に達しました。トヨタの37.7兆円の11.6倍です。
PER(株価/次期期待純益)でも、31.8倍と高い。31.8年分の期待純益の合計が、現在の株価に含まれています(NPV:将来の利益の割引現在価値がPERです)。トヨタは12.4倍です。
(注)PERでは、成長企業でも15倍が妥当な水準と判断します。
IT株が多いナスダックは19.8倍です。日経平均が15.5倍。(トヨタの、長期のPERとPBR)
https://irbank.net/7203/pbr?mw=2
1株当たり純資産〔(資産-負債)/株数〕に対する株価の倍率(PBR)は60.8倍。アップルがもつ純資産の60.8倍が株価です。これも破格に高い。
トヨタのPBRはアップルの1/55しかない1.11倍(23年6月30日)。イメージでは、トヨタの55か所の工場は、アップルの、1つのオフィスの資産評価であることをPBRの差が意味しています。普通の見方では、「何か変」です。
【株価のAI予想は自己回帰】
われわれには過去のデータと現在の状況しかない。未来の利益への期待つまりPERは、深層型AIが示すものに似た、自己回帰の心理的なものです。
〔自己回帰→〕上げの局面ではもっと上げるように見える。下げの局面では下げると見えるのが、人の行動経学的な心理です。
株価が上がったあとは、上がった材料が将来も続くとして強調されます(A局面)。下がったあとは、下がる原因が大きく見えるのです(B局面)。これがほぼ80%の、youtubeやメディアで見る株式評論家、投資家、証券会社系ストラテジストの「後解釈」です。
過去から思っていましたが、自分の予想が正しいと思うのなら、人を誘う論をいわず、自分で買えばいい。予想が60%あたれば、20年では数十億から数百億円の資産家になったはずだ。そうした人の存在を、聞いたことがない。売買の手数料稼ぎが目的だからです。今回も東証の売買は2倍から3倍に増えています。競馬の予想屋と変わることがない。
2023年6月末~現在は、A局面の見方が80%、B局面が20%でしょう。この心理は内閣支持率やタレント人気のように、「浮動してうつろう」ものです。
現在の株価は、1)合理的か、2)非合理の領域の行き過ぎか。
行き過ぎたときは、「バブル(期待の風船)」です。風船は膨らみすぎると破裂します。
バブルの最中はバブルとわからない。破裂したあとに、バンドワゴンが打ち上げていたバブルだったとなる。歴史的には、日本では不動産価格の高騰を警戒した日銀が利上げした1990年から2年で、バブルが崩壊しました。
現在の状況は1)続くことができるのか、2)いつまで続くと推計できるか、3)いつから妥当な線に戻っていくのかが今回のテーマです。
23年4月から6月16日までの12週で、25%上がった日経平均(大手225社)と日本株(上場3889社)は米国テック企業の株高の余波以外ではない。
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