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ビジ選☆リーダーズ Vol.1005『アルツハイマー病にならない習慣』(牧田善二)

ビジネス選書&サマリーリーダーズ
■アルツハイマー病にならない習慣 多くの人が認知症に罹りたくないと思っている。これは、がんを大 きく引き離す。だが、認知症患者は増え続け、厚生労働省は2025 年に700万人を超えるという推計値を出している。 高齢者の5人に1人が認知症になるのだ。一方、がんは一生のうち に2人に一人が罹患する。それでも認知症のほうが恐れられている のは「不治の病」だからだ。 認知症の中でも、特に多いのがアルツハイマー型認知症だ。一般的 には「アルツハイマー病」と呼ばれ。日本人の認知症の半分以上を 占めている。 アルツハイマー病は、徘徊などにより家族や周囲の人たちも混乱に 陥れる。苦しめられるのは、患者本人に留まらないのだ。今後も、 増加の一途をたどれば、社会的にも大きな問題となるはずだ。 ★ これまで「アルツハイマー病は防げない」と言われてきた。だが、 アルツハイマー病は予防できるし、グレーゾーンなら元の状態に戻 せる。実際、自分の患者さんたちを救ってきた実体験がある。 アルツハイマー病は糖尿病と深くリンクしている。専門家の間では 「アルツハイマー病は3型糖尿病」とされている。その予防には糖 尿病に関する深い知見が必要不可欠なのだ。 また、糖尿病にかかるとアルツハイマー病のリスクが倍増する。だ から、検査をし、結果に応じた予防が必要なのだ。これにより、グ レーゾーンにいた人も悪化せず、普段通りの生活が送れる。 もちろん、その方法は、糖尿病でない人にもあてはまる。年齢も置 かれた状況も問わず、アルツハイマー病に不安を抱く人なら、誰で も活用できるのだ。 ★ 日本人は、世界一アルツハイマー病にかかりやすい国民だ。長寿が 一つの原因だが、若年性認知症も多く40代~50代の働き盛りや 20代で発症する例もある。油断はできないのだ。 アルツハイマー病に限らず認知症全般について「軽度認知障害」と いうグレーゾーンの段階がある。これは、専門家の間ではMCI (mild cognitive impairment)と呼ばれている。 いわば、認知症予備軍だ。日本には、現在400万人ものMCI該 当者がいると言われている。65歳以上の高齢者人口の13%にも相 当するのだ。 MCIを放置すると、約半数の人が認知症を発症する。この段階で 適切な予防治療ができれば、発症を防いだり、遅らせたりすること もできる。とにかく、発症前の対策が重要なのだ。 ★ 糖尿病になるとアルツハイマー病にかかりやすくなるのではない。 糖尿病になる人は、アルツハイマー病にかかりやすいのだ。なぜな ら、発病のメカニズムがほぼ同じだからだ。 糖尿病もアルツハイマー病も、ある原因からもたらされる。発症メ カニズムが一緒なのだから、糖尿病を防ぐ食事とアルツハイマー病 を防ぐ食事は同じだ。 そして、老化促進物質であるAGEを増やさないことも、アルツハ イマー病の予防に重要だ。そのためにも、食事についての知識と工 夫が必要なのだ。 もちろん、食事以外にも気を付けるべき生活習慣がある。また、生 活習慣を改善する以外にも「予防につながる検査」を受けることが 有効だ。 日本では、アルツハイマー病の診断には「長谷川式簡易知能評価ス ケール」や「ミニメンタル・ステート(MMSE)」が一般的に用い られる。だが、これは予防には適さない。 これらは、すでにアルツハイマー病を発症していることを確認する に過ぎないからだ。それより、MCIや、もっと前段階で脳の状態 をキャッチすべきだ。適切な予防治療の検査が必須なのだ。

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