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知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード
vol. 184
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みなさん、こんにちは!ITジャーナリストの牧野武文です。
今回は、激安ドリンクスタンド「蜜雪氷城」についてご紹介します。
蜜雪氷城は、ソフトクリーム3元、レモン水4元という激安ドリンクチェーンで、日本の表参道と池袋の店舗もオープンしました。中国では地方都市を中心に2.4万店舗を展開し、学生を中心に人気になっています。また、サブブランドとしてカフェチェーン「幸運珈」(ラッキーカップ)も展開し、2022年に1500店舗を新規開店し、累計1800店舗と急速拡大をしています。
肝心の味の方は、この安さですので、特筆すべきようなところはありません。しかし、コンビニで販売しているペットボトルの水やお茶、ジュースにとっては大きな脅威になっていると思います。
蜜雪氷城が爆速で展開できている秘密は、加盟費0元という仕組みです。それだけでなく、売上から一定割合支払うロイヤリティーも年間7000元と固定制になっています。つまり、加盟店オーナーの負担が非常に小さく加盟店をオープンできるのです。
では、蜜雪氷城はどうやって儲けているのでしょうか。今まで秘密めいていた蜜雪氷城のチェーンの仕組みですが、深セン証券取引所に上場申請を行い、目論見書を提出したことで、その秘密が明らかになりました。すると、加盟費0元だけでなく、さまざまな「成長できるフランチャイズ」の工夫がされていることがわかってきたのです。
この発想は、ラッキンコーヒーを始めとして、多くのチェーンが参考にし、爆速成長するチェーンが登場するようになっています。
今回は、蜜雪氷城のフランチャイズにどのような工夫がされているのかをご紹介します。
知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 184
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▼目次▼
爆速成長するドリンクスタンド「蜜雪氷城」。その考え抜かれたBtoBtoC型フランチャイズの仕組み
小米物語その103
今週の「中華IT最新事情」
次号以降の予定
Q&Aコーナー
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爆速成長するドリンクスタンド「蜜雪氷城」
その考え抜かれたBtoBtoC型フランチャイズの仕組み
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今回は、蜜雪氷城のフランチャイズの仕組みについてご紹介します。
蜜雪氷城(ミーシュエビンチャン、
https://www.mxbc.com/)というドリンクスタンドチェーンは、日本にいる方はおそらくご存知なく、中国在住の方もおそらく「聞いたことはあるけど見たことがない」ということが多いのではないかと思います。なぜなら、地方都市を中心に出店しているからです。現在、2万5000店舗突破という大規模チェーンになりましたが、上海市には2店舗、北京市にはまだ出店していないようです(蜜雪氷城の公式サイトの店舗検索の結果なので、情報が更新されていない可能性はあります)。ほとんど大都市にしか行かない日本人にとっては「どこにあるのだろう?」と不思議になる程です。
しかし、国内では2万4000店舗を突破し、海外でも1000店舗を突破しました。そして、日本の東京にも表参道、池袋の2店舗が開店となりました。池袋は中国人が多く住んでいる街なのでわかりますが、表参道(原宿が最寄駅です)は地価も非常に高いのに利益が出るのだろうかと不思議になります。なぜ、蜜雪氷城が表参道に出店したのか、そのロジックも後ほどご紹介します。
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