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ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)2023年7月9日(日)号

ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 炎上した埼玉県営プールの水着撮影会問題の真相 周辺の自治体プールは水着撮影会を厳しく制限 埼玉で“だけ”実施  「表現の自由」のダブルスタンダード 児童ポルノ禁止法の可能性も --------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------  6月、埼玉県営プールの水着撮影会に対し、埼玉県公園緑地協会が一時中止を要請するも、その後に撤回した問題は、大きな話題となった。 「過激な露出やポーズ」が公序良俗に反するなどとして、埼玉県公園緑地協会が県営公園での水着撮影会を一律で認めないとしたことに対し、施設管理を委託している県が「待った」をかける。  撮影会の主催団体との間で取り決めたルールがあり、違反のない団体まで認めないのは根拠が不十分だとの理由だ(1)。協会は12日、関係団体に当初判断の撤回を連絡し、謝罪した。  協会などによると、水着撮影会はプールのある「しらこばと水上公園」(越谷市)と「川越水上公園」(川越市)を会場に、6月に各3回予定されていた。グラビアアイドルなどの肩書を持つ若い女性がモデルだ。  しかし、5月末に協会に対し、「過激なポーズで撮影していた」などの情報が外部から寄せられ、協会がインターネットで調べたところ、脚を広げたり、水着をずらしたりした画像があったほか、18歳未満だとSNSで公言するモデルがいたこともわかり、県青少年健全育成条例に抵触するおそれも発覚。  同協会は「しらこばと」での撮影会には「過激な露出の水着やポーズを禁止」とする条件を定めており、6月8日、過去の違反を理由に2団体の利用は認めないことを決定。  他の団体についても監視が難しいなどとし、一律で中止を求める。  しかし、この決定が開催予定日の直前だったこともあり、SNSなどでは協会の対応を疑問視する声が噴出。さらに共産党県委員会が、 「『性の商品化』を目的とした興業」(2) と申し入れたことで、事態は一気に”政治化”した。 目次 ・ことの本質 周辺のプールは水着撮影会を厳しく制限 埼玉で“だけ”実施 ・表現の自由」のダブルスタンダード ・児童ポルノ禁止法の可能性? ・ことの本質 周辺のプールは水着撮影会を厳しく制限 埼玉で“だけ”実施  騒動は、ネトウヨキモバカエロオヤジ保守の介入により”炎上”したが、ことの本質は以下の通りだ。そもそも、埼玉県営のプールでは2018年からの5年間で水着撮影会は、120回開催されていた。  ところが東京新聞が取材したところ、東京、神奈川、千葉では水着の撮影会の実施例は”ほんのわずか”にとどまっている(3)。  神奈川県立辻堂海浜公園(藤沢市)のプールでは、2020年までは営業期間外に水着撮影会はあったものの、その後にコロナ禍もあり、撮影会の申請はない。  千葉市の稲毛海浜公園プールでは、6月25日にモデルやコスプレイヤーに撮影会はあったものの、市は「過度な露出の水着、過激なポーズはしない」などの条件付きで主催者に許可を出し、出演者とカメラマンもいずれも18歳以上という制限があった(4)。  その他の自治体でも、 「公の秩序や公園の風紀を乱すような撮影はしないなどの基準に基づき判断する。水着撮影会で許可したケースはない」(千葉県) 「屋外プールの多くは児童向けで、水着撮影会の申請はない」(川崎市)(5) など、水着撮影会の実施自体がなされていなかったのだ。民間のプールでも、 「水着撮影会にかかわらず、2年前のリニューアル以降は、当園の世界観を壊したくないので撮影会には場所貸しをしていない」(広報) 西武ゆうえんち(埼玉県所沢市)(6) という実情。ある主催者の団体は、東京新聞の取材に対し、 「近年は、東京のプールでは水着撮影会をするのが難しくなった。埼玉は都内から交通の便を良く、利用料金を手ごろなので、ここ数年は(埼玉)県営公園に会場を移した。他の団体も口コミで集まっているのではないか」(7)

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  • 日々流れるニュースを、様々な視点から分かりやすく解説するニュースサイト「ジャーナリスト 伊東 森の新しい社会をデザインする The Middle News Journal」のニュースレター有料版です。 いまだ私たちに伝えられてこないマスコミの情報は、残念ながら存在します。 「そもそも?」「Why?」を大事に、マスコミの情報を再編集し、様々な視点や確度から執筆していきます。 その「水先案内人」として、私の仕事が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
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