白馬社編集部と社会学作家・秋嶋亮の対談を収録した「週刊オンライン白馬社」の2023年6月の記事
をまとめて配信しています。
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★広島G7が史上最悪のサミットだった理由★
マスコミは広島のG7が大成功したかのように報道していたけれど、よくよく中身を検証してみれば、
国辱的とも言える史上最悪のサミットだった。今回の会合の本当の狙いと、議決によって日本がどう
なるかを編集部と秋嶋亮が解説します。
編集: 広島のG7が閉幕しましたが、これは史上最悪のサミットだった、と言っても過言ではない
でしょう。
秋嶋: 「世界の平和と安定のため」という建前でしたが、実際は戦争ビジネスのための会合でした。
つまり軍産複合体の代理人たちによる市場創造のイベントだったのです。ちょっと難しい言い方をす
れば、今回のサミットは世界戦争のエスカレーション・ラダー(より過激化させる道具)としての会
合だったのです。
編集: ウクライナ問題を最大の議題としながら、休戦調停の提言は皆無でしたからね。
秋嶋: 参加国の首脳の全員が軍事支援を唱え、戦争の終息に努めるどころか、真逆に戦火を拡大さ
せる議決となりました。しかしこれは当然のことです。アメリカ、フランス、イギリスなどは兵器輸
出国です。この三国だけで世界の武器市場の80%近いシェアを占めています。つまりこれらの国家元首
の全員がネオコンのステークホルダーであり、紛争によって軍事産業の利益を図る立場なのです。G7
の開催前からウクライナに武器供与することが合意されており、和平案という選択肢は最初からなか
ったわけです。
編集: 大量殺戮兵器を売買するための会合だったわけですね。全くとんでもない話です。
秋嶋: おっしゃる通り今回のサミットは「戦争のマーケティング・コミュニケーション」でした。
原爆犠牲者はまんまと兵器ビジネスの宣伝に利用されたのです。そんな欺瞞をカモフラージュする
ために、不戦の象徴である広島を開催地に選び、平和の集いであるかのように印象づけたのです。
編集: そもそもウクライナ戦争はアメリカ率いるNATOが仕掛けたものです。きっかとなったドン
バス地域のロシア系住民の殺戮は、NATO側の主謀だったことが暴露されています。全ては筋書き通
りなのでしょうね。
秋嶋: 開催当日にはゼレンスキーのサプライズ参加が報じられましたが、結局そのようなドラマ
仕立ての演出によってウクライナ支援が人道的であるかのような認識枠組みを作り、軍事援助に国
民合意を取り付ける狙いだったわけです。
編集: マスコミはあたかもサミットが大成功だったかのように報じ、内閣の高支持率を喧伝して
いましたが、でっち上げもいいところです。
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