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伏木悦郎のメルマガ『クルマの心』
第519号2023.7.4配信分
●変革を期した忖度抜きの言動が仇となった
私の記憶が確かなら、このまぐまぐ!メルマガ『クルマの心』を
創刊したのはちょうど10年前。頃や良しということで7月7日七夕
をその日に選んだ覚えがある。そこに至るまでにはいろいろあった。
メディアの”変化”を察したのは30年近く前。インターネットの
登場は、10年余をフリーランスとして何とかかんとかやってきた頃
に感じていた出版メディアや放送/映像メディアがそれぞれに抱え
る『限界』を打ち破る期待を抱かせた。すでに不惑も半ばを過ぎて
いた私にデジタル領域は未知の世界。テクノロジー知識は限られ、
中身は当初さっぱり分からなかったが、可能性だけは確信していた。
とにかく時代の変化に対応する必要がある。不確かだが、大勢に
流されることなく、自分の頭で考え行動することを心掛けた。結果
としてCOTY(日本カーオブザイヤー)選考委員から追い落され
(2006年)、AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)理事は2
期4年の短命に終わった(2013年)。
読者も薄々お気づきかと思うが、いずれも変革を期して忖度抜き
の言動が仇となったと言うべきだろう。前者は1987年創刊のビデオ
マガジン『ベストモータリング』の初代メインキャスター抜擢の箔
付にと創業編集長のM氏が推挙してくれた結果だった。
そこで昭和末年から平成初期にかけての『バブルとその崩壊』に
直面する。インターネットの登場に”時代の変化の息吹”を感じ、
自らの意志で変わる必要性があると思った。1990年代後半からの私
の行動の指針であり、50歳前後というキャリアの自信から忖度なし
の率直な言動を貫いた理由だ。
COTYからの排除は、既得権益にすがり異端を嫌う社会に生き
る者の謀であり、マガジンXのグラビアを飾った『ワイン禍』は曲
解。シンプルに伝聞を真に受けた濡れ衣で誰も真相など語れない。
シナリオを誰が書いたのかも分かっているし、大方はその話を真に
受けて決めつけた。徒党を組むのが苦手で、単独行動を基本とした
私の姿勢が仇となったようだ。
後者のAJAJの件もその流れの中にある。既得権益を守りたい
古株の理事連(といっても当時の会長を除く全員私より後の入会)
が、従来と異なる独自路線を活かした私の理事運営に脅威を感じ、
今まで通りでいたい協会メンバーとともに排除の論理を弄した。
●日本社会が変われない理由
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