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vol.185:中国富裕層の10の真実。彼らはどう稼ぎ、どう悩み、どこに旅行をしたいのか

知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード
  • 2023/07/17
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 185 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ みなさん、こんにちは!ITジャーナリストの牧野武文です。 今回は、中国の富裕層についてご紹介します。 「富裕層ビジネス」と言う言葉は、何十年も前から存在をしますが、インターネットやスマートフォンの普及とともに、使われる頻度が増えてきました。その“富裕層ビジネス”のロジックは、お世辞にも評価できないものです。ネットの発達によりマス層(庶民)は低価格を追求するようになり、利益をあげることが難しくなってきた。なので、利益が取れる富裕層をターゲットにするというのです。何か、商売のあり方としてお客さんに非常に失礼な考え方で、このような「でもしか」でうまくいくはずはありません。 今、「中国の富裕層を日本に呼び込め」というテーマがメディアを賑わすようになっていますが、記事の端々までよく目を通すと、「中国の富裕層は豪華なものが好き。日本の洗練された高級なものを見せればいくらでもお金を出す」という、やはり上目線の、どこか「中国人はチョロい」的な甘さがあるように感じられて、非常に不安になります。 まず、大きな勘違いが、以前の中国の富裕層というのは親の財産を相続したり、共産党の中での地位を利用して財産を築いたりと、要はお金が集まるのが当たり前の人たちでした。しかし、今の富裕層は自分で投資をしたり、事業を行って、自分の手で財産を築いた人たちになっています。このような人たちは、お金を使うことにも効果を考え、パフォーマンスの悪いものには1円も使いません。それはお金がもったいないということでなく、自分の消費判断を間違えたという不快な体験になるからです。そのような人たちにお金を払ってもらうために、ほんとうに価値のある体験を提供する必要があります。それは簡単ではなく、最高レベルに難しいビジネスになります。 などと、偉そうに言ってみたところで、私自身、中国の富裕層に知り合いがいるわけでもなんでもありません。私だってよく知らないし、富裕層ビジネスを叫んでいる人だってよく知らないし、みな、知らない中で、勝手な富裕層像をつくって、頭をひねっているというのが現状ではないかと思います。 そこで、今回は、中国の長者番付を毎年発表している調査機関「胡潤百富」が公開しているデータを使って、データから中国富裕層の資産や収入源、生活態度などについて考えていきます。 今回は、中国の富裕層がどう資産をつくり、何に悩み、どう行動するかをデータから見ていきます。 知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 185 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼目次▼ 中国富裕層の10の真実。彼らはどう稼ぎ、どう悩み、どこに旅行をしたいのか 小米物語その104 今週の「中華IT最新事情」 次号以降の予定 Q&Aコーナー ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 中国富裕層の10の真実。 彼らはどう稼ぎ、どう悩み、どこに旅行をしたいのか ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今回は、中国の富裕層の10の真実についてご紹介します。 長者番付というと、毎年3月に発表される米国「フォーブズ」の世界長者番付が有名です。中国では調査機関「胡潤百富」(フールン、https://www.hurun.net/)が有名で、1999年から毎年10月に、中国の長者番付を発表しています。その2022年版がすでに発表されています。 ▲胡潤2022年版の中国長者番付。ミネラルウォーター「農夫山泉」を販売している企業の鐘睒睒がトップとなった。バイトダンス、テンセント、ネットイース、アリババ、ピンドードーなどの創業者も10位に入っている。

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