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【学術解説】岸田首相の外遊中の佇まいと、「キョロ目」「ヒラ目」という日本人の劣等性。

藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~
 岸田首相が今、外遊され、NATO首脳国会議等に出席されており、その様子が様々に報道されています。言うまでもありませんが、「首脳会議」における首相の振る舞いは、その国の国民全員を象徴・代表する存在です。だからこそ、例えばG7広島サミットを岸田首相が「主催した」ということで、多くの国民はこれを「誇り」に感じ(もちろん当方は全くそう感じず、むしろその逆の事を感じていましたが)、支持率が上がったりしたわけです。  つまり、外交の檜舞台における首相の誇りは日本人全員の誇りなのです。そして、その逆に外交の場における首相がかいた恥は、日本人全員の恥となるのです。  そして、今回筆者は、日本の首相の外交の場における振る舞いとして、こんなに恥ずかしいと思ったことがないくらいに恥ずかしい思いをいたしました。  その一つがこの動画。まずは下記をクリックしてご覧になってみて下さい。 https://twitter.com/SF_SatoshiFujii/status/1679601386768719872 もちろん、こういう「切り取り」は、あえて恥ずかしく見えるようにしてるものだ、という批判はあるだろうとは思います。 しかし、切り取りであろうがなかろうが、この振る舞いは、恥ずかしいと言う他ない振る舞いだと断定できる代物です。 これは要するに、「自分はこの場でどうしたらいいかさっぱり何も分からないから、兎に角、周りに合わりゃそれで良いのだ」とだけ考えている、ということが、誰が観ても一目瞭然で分かる振る舞いとなっているのです。 社会学者・宮台真司氏は、こういう精神を持つ日本人(および精神やその振る舞い)を「キョロ目」と呼んで、現代日本人を象徴する最悪の「劣等性」の典型的な精神であり振る舞いであると徹底批判されています。 「キョロ目」とは要するに、自分ではどうしたらいいかという基準(クライテリオン)を全く持ち合わせず、いつもいつも、四六時中周りをキョロキョロ見回している、という態度・精神を意味します。 宮台氏によると、この「キョロ目」を社会学的に「価値的貫徹より学習的適応の優位」と解説しています。つまり、自らが信ずる価値観はさておいて、「周り」(あるいは空気)を見ながら(学習しながら)それに合わせることばかりをする、ということが「キョロ目」だという次第です。 この動画における岸田氏の「キョロ目」的振る舞いを描写すると次のようになります。 「あっ、右のNZ首相が手ぇつないできた。だから僕も左の豪州首相の手をつなぎゃいいんだな… あれっ??豪州首相、手、だしてくれてない!

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