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はじめに
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22年ぶりに日本で開催される水泳の国際大会「世界水泳選手権2023福岡大会」(世界水泳)が、14日から福岡市で開幕する。大会は来年の夏に控えるパリ五輪の代表選もかかる重要な競技会であり、30日までの間、計17日間にわたり開催。
国内での開催は、今回と同じ2001年に福岡市で開催されて以来。当初は2021年に開催が予定されていたが、コロナ禍により2度延期された。大会には、約200の国と地域から約2400人の選手が出場予定。世界各地から約50万人が訪れるとみられる(1)。
一方、大会をめぐり、大会の組織委員会は6月16日、組織委が事務局を置く市からの業務委託の約9割を競争入札ではなく、任意に特定の事業者を選択する随意契約(随契)で発注していたことを明らかに。
大会運営の中核を担う専任代理店を随契であり、唯一公募の応じた電通と、グループ会社の電通九州(福岡市)が受注した(2)。このことに対し、識者は、
「一部企業が運営を独占すると、再委託などで費用が膨らむ恐れがある。第三者のチェックが必要だ」(3)
と指摘する。
事実、今大会は。当初の大会予算は約90億円としていたものの、新型コロナの感染拡大の影響で2度延期されたこともあってか、代理店業務を含めた予算は、約225億円にまで膨らんでいる(4)。
地方自治法では、自治体は事業を発注する場合、不特定多数の参加者を募る「一般競争入札」を原則とし、随意契約は例外だ。
福岡市は随契を「提案競技・見積合わせ」と、特命随契に大別。提案競技は企画内容の優劣で選定し、見積合わせは発注者が呼びかけた複数業者の見積額を比較して決めることにしている。
一方、特命随契は契約の性質上、特定の相手方があり、比較や選別の手続きがない随意契約を指す(5)。
(1) 長岡健太郎・清水晃平「世界水泳福岡が開幕 22年ぶり国内開催、新型コロナで2度延期」毎日新聞、2023年7月14日、
https://mainichi.jp/articles/20230714/k00/00m/050/057000c
(2) 水山真人「世界水泳福岡大会、随意契約9割 「費用膨らむ恐れ」指摘も 福岡市「業者は適正に選定」」西日本新聞me、2023年6月16日、
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/1098398/
(3) 水山真人、2023年6月16日
(4) 水山真人、2023年6月16日
(5) 水山真人、2023年6月16日
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本当に日本で公開されるのか? クリストファー・ノーラン監督作「オッペンハイマー」 配給元が東宝東和で危惧される「不屈の男 アンブロークン」の二の舞
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今年最大の話題作とも言っても過言ではない映画「オッペンハイマー」(原題)が、本国アメリカ公開(7月21日)を目前にして、日本ではいまだ”公開未定”という事態に陥っている。
問題となっているのは、現代の映画業界において、その動向が一番注目されているクリストファー・ノーラン監督(「TENET テネット」)の新作だ。
近年、このようなメジャースタジオの話題作は全米公開の時点で日本の公開日もアナウンスされるほどで、現時点でも日本公開日が決まっていないことが極めて異例。事実、アメリカの業界紙「Variety」でも「日本では劇場公開されるのか」(1)という記事を載せている。
なぜ、公開が未定なのかというと、”おそらく”「オッペンハイマー」が原子爆弾を開発したアメリカの物理学者ロバート・オッペンハイマーを描いた作品だからだろう。
彼は、第二次世界大戦中にマンハッタン計画を指揮し、その結果として原子爆弾の製造に成功。
ニューメキシコ州での核実験を経て、その爆弾が1945年8月6日に広島、8月9日に長崎に使用されることとなる。先の業界紙「Variety」の記事は、こういった内容が、どのように日本の関心を集めるか危惧している。
通常通り、アメリカとほぼ同時の7月21日公開なら、8月の広島と長崎の慰霊の日と重なるので、たしかに日本での公開はセンシティブにならなくもない。
とはいえ、ノーラン監督が次回作としてオッペンハイマー氏を題材にしていたことは、もう”何年も前”から分かりきっていた話。
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