ジャネット・イエレン米財務長官が訪中を終えて間もなく、今度はジョン・ケリー米大統領特使(気候変動問題担当)が中国訪問の準備をしているとブルームバーグが伝えた。
するとメディアは一斉に「米中間に対話のムード」、「協力再開」と報じ始めた。ケリーの次にはジーナ・レモンド米商務長官の訪中も取り沙汰され、中国商務部は「歓迎」のコメントで応じた。対話増進の流れは確かに米中間に生まれつつあるようだ。
だが米中関係の今後は、本メルマガでもずっと書いてきたように、すんなり「雪解け」へ向かうとは考えにくい。
実際、イエレン訪中後、アメリカ国内ではイエレンに対する批判が噴出。国論が割れている現実を浮かび上がらせた。
そもそも「反中」さえ叫べば手軽で無難に人気を獲得できるのだから、そんな旨味を政治家(これはメディアも専門家も同じ)が簡単に手放すはずはない。
もし彼らの目を覚まそうとすれば「無視できない現実」を見せつけること以外にない。そして中国はいま、話し合いによる進展に期待を寄せるよりも、むしろ対立をもてあそぶデメリットをアメリカ側にイメージさせる戦略へと傾き始めたようだ。
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