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コロナ騒動で自粛していた祇園祭。三年ぶりの「元通り開催」が暗示する「ニューノーマル」論の偽善と欺瞞。

藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~
 2020年の7月。当方は京大のウイルス学者の宮沢先生と共に、京都市に対して「疫病退散のための祇園祭りを、コロナだからといって自粛しないで頂きたい。自粛せずとも工夫すれば感染抑止を図りつつ、開催可能です!日本のコロナ禍を最小限に食い止めるためにも是非、開催をご決断下さい!」と懇願いたしましたが…残念ながら自粛されました。あれから3年、ずっと自粛続きの祇園祭りでしたが今年ようやくフル規格で再開されました!  その様子をあれこれ拝見しておりますと、祇園祭山鉾連合会の木村幾次郎理事長が「あって当たり前の祭りがここ数年できなかったが、ようやくここまで来た。元通りに戻った祇園祭を大勢の方に喜んでもらえるよう準備したい」と発言。まさにその通り…祇園祭りに「ニューノーマル」など誰一人として脳裏に横切る事すらないでしょう。「リモート祇園祭り」だの「メタバース祇園祭り」だの、誰もが鼻で笑うような妄想です。 https://www.sankei.com/article/20230413-NMVPX7IMMNO3PCM7GFH4CQ4VN4/ これぞ、誰もが圧倒的説得力を持って認識する「伝統」の力でしょう。 祇園祭りといえば、1200年以上も続く神事。 平安時代も鎌倉時代も室町時代も応仁の乱も戦国時代も江戸時代も近代も、何もかも乗り越えて引き継がれてきたのが祇園祭です。 ここまで圧倒的な説得力ある伝統に対しては、誰も「ニューノーマル」等口にできないわけです。

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