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第223号 河野太郎のスタンプラリー外遊/一目上がり/月涼し/昭和元禄落語心中

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  • 2023/07/19
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「河野太郎のスタンプラリー外遊」 自民党の政治家たちは外遊が大好きで、毎年、ゴールデンウィークになると、多くの閣僚が国民の血税で海外旅行を堪能して来ました。2020年と2021年は新型コロナの影響で自粛していましたが、昨年2022年には岸田内閣の閣僚20人のうち11人が外遊を楽しみ、今年2023年も閣僚19人のうち8人が外遊を楽しみました。そして、閣僚以外の国会議員は、衆参合わせて100人以上が、これまた国民の税金で外遊を楽しみました。 閣僚1人の外遊は1回数千万円、首相になると1億円から2億円と言われていますので、これまでに無駄遣いされた税金の総額はとんでもない金額になりそうですが、こうした悪習が慣例化された背景には、安倍晋三元首相が「地球儀を俯瞰(ふかん)する外交」などと称して、7年8カ月で80回以上もの外遊を繰り返し、世界各国にカネをバラ撒き続けて来た実態があります。 そもそも「地球を俯瞰する」じゃなくて「地球儀を俯瞰する」って、あまりにも頭の悪そうな表現ですが、それはともかく、7年8カ月で80回以上の外遊を繰り返していながら、中国や韓国や北朝鮮など自分の嫌いな国には一度も行かなかったという結論こそが、「国内世論向けに外交を利用していただけ」という安倍外交の本質を表わしています。 さらには、安倍元首相が80回以上の外遊で世界各国にバラ撒いたカネは、ODAや円借款なども含めると60兆円を超えると試算されています。百歩ゆずって、途上国のインフラ整備などへの援助なら分かりますが、先進国であるイギリスに原発推進費用として約1兆円だの、プーチン大統領が伊勢志摩サミットに来てくれたお礼にロシアへ約3000億円だの、普通じゃ考えられないバラ撒きが目白押しです。 しかし、そんな安倍元首相に輪をかけて最悪なのが、ワクチン担当相時代も現在のデジタル担当相時代も「ミスターその場しのぎ」の名を欲しいままにしている河野太郎大臣なのです。河野大臣は、トラブル続きのマイナンバー問題を丸投げし、現在、絶賛外遊中ですが、その日程を見てみると、7月11日から16日までが北欧のフィンランド、スウェーデン、エストニアで、17日から22日までが中東のヨルダン、パレスチナ、イスラエルだそうです。 後半の中東歴訪は、17日からサウジアラビア、UAE(アラブ首長国連邦)、カタールを回る岸田文雄首相の中東歴訪に合わせたものです。日本が現在、石油の大半を依存している国々を岸田首相が歴訪する一方で、それに準ずる関係性の国々を河野大臣に回らせて、中東の国々とのバランスを補完する。これは、外相時代に中東を重要視していた河野大臣には適任でしょう。しかし、前半の北欧歴訪なんて、完全に「夏休みの避暑地めぐり」じゃないですか。 トラブル続きのマイナンバー問題は、自身が旗振り役となって「総点検」を指示したばかりなのに、それは「大串正樹副大臣、尾崎正直政務官に陣頭指揮を執っていただく」とのこと。しかし、「総点検」の結果を発表するのは「帰国後」とのことなので、結局、河野大臣は、自分の留守中に大串副大臣と尾崎政務官に押し付けた「総点検」の結果を、あたかも自分の手柄のように発表するつもりなのでしょう。 そんな河野大臣ですが、初入閣は2015年10月7日、第3次安倍第1次改造内閣において、国家公安委員長、行政改革担当相、国家公務員制度担当相、内閣府特命担当相(規制改革、防災、消費者及び食品安全)などを任命されました。この時、安倍元首相から「原発推進派になるなら入閣させてやる」と言われた河野大臣は、それまで自身の公式ブログで批判し続けて来た「使用済み核燃料の問題」などのエントリーをすべて削除し、一夜にして原発推進派へと転身しました。 そして、2017年8月3日の第3次安倍第3次改造内閣で外務相に大抜擢されると、3カ月後の2017年11月1日の第4次安倍内閣でも続投を任命され、2018年10月2日の第4次安倍第1次改造内閣でも続投を任命されたのです。この3つの安倍内閣で、河野大臣は通算769日を外相として過ごしましたが、ここで驚くべきことは、その外遊の異常な多さです。 通算769日と言えば2年1カ月ですが、このわずかな期間に、河野大臣は世界123カ国を訪問しているのです。前任の岸田文雄外相の場合は、河野大臣の2倍を超える4年8カ月の在任期間に、計58カ国です。これを比較しただけでも、河野大臣の異常さが分かると思います。そして、これだけ数が多いのですから、その費用も莫大なのです。 外相の海外訪問は、通常は民間の航空会社の定期便を使いますが、日程の都合などでチャーター機を使うこともあります。前任の岸田外相は、このルールに従って外遊して来たので、チャーター機の費用は4年8カ月の合計が約1億7000万円でした。しかし、何でも特別扱いされることが大好きな河野大臣の場合は、外遊の大半が高額なチャーター機なのです。その事実が良く分かるのが、それまでは年間約7000万円だった外相のチャーター機の予算が、河野大臣になって6倍近い約4億2000万円へと大幅に増額された点です。 それどころか河野大臣は、外相の専用機として約80億円の旅客機を買って欲しいと言い出す始末。さすがにこれには、安倍首相も自民党内部からも批判の声が相次ぎ、結局、断念に追い込まれました。すると河野大臣は、専用機がダメならチャーター機の予算を増やして欲しいと言い出し、翌年度予算案の概算要求に「外相のチャーター機の予算」として10億5000万円を強引にねじ込んだのです。 この人って、国民が物価高騰に苦しみながら必死になって納めている税金を、一体何だと思っているのでしょうか?もしかして、自分の小遣いだとでも思っているのでしょうか?ま、これは、河野大臣に限ったことでなく、自民党の議員全員も、日本維新の会の議員全員も、たぶん同じだと思いますが、河野大臣の場合は、完全に自分の趣味のために外遊を繰り返して来たという点が罪深いのです。

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