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佐高信の筆刀両断~詩人の心とどっちつかず~
2023/7/21
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◆目次
1・筆刀両断 詩人の心とどっちつかず
2・『噂の真相』人名録(15) 岡留安則
3・雑記
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1・筆刀両断 詩人の心とどっちつかず
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豆腐屋から転じて作家となった松下竜一は
本当に口数の少ない人だった。
三菱重工爆破事件を起こした大道寺将司らを『狼煙を見よ』に描いたが、
大道寺の母親に会いに行っても黙ったままなので、
たまりかねて母親が、
「松下さん、トランプでもしましょうか」
と言ったという逸話がある。
私も親しくしてもらったが、
しかし、その無口に存在感があった。
ところで大道寺が俳句を始めたのは、
鶴彬の川柳を読んだからだと聞いて、
彼の句集『棺一基』(太田出版)と
『最終獄中通信』(河出書房新社)を読み返した。
1948年に釧路に生まれた大道寺は2017年に獄中で亡くなっている。
享年68。死刑確定囚だった。
大道寺は1984年夏に東京拘置所から松下に手紙を書いた。
そこには、大道寺が獄中の政治犯に
松下の『豆腐屋の四季』(講談社文芸文庫)を読むことをすすめ、
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