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石川 温の「スマホ業界新聞」
2023/07/22(vol.525)
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《目次》
1.Starlinkが「衛星間通信」で沖縄をエリア化
----飛行機向けサービスも2023年中に開始
2. FCNTが民事再生法を適用して早2ヶ月
----端末事業を支えるスポンサーは現れるのか
3.生成AI登場でデータセンターに特需
----ソフトバンクはNVIDIAと組んで次世代データセンターを構築
4.今週のリリース&ニュース
5.編集後記
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1.Starlinkが「衛星間通信」で沖縄をエリア化
----飛行機向けサービスも2023年中に開始
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KDDIは7月18日、衛星ブロードバンド「Starlink」の海上向けサービス開通セレモニーを開催した。そのなかで、エリアを拡大する仕組みとして「衛星間通信」をKDDIとスペースXとの共同検証結果、実現したという。
衛星間通信では光ケーブルよりもロスがなく、従来の静止衛星に比べても大幅に遅延時間が短く、au通信網品質基準もクリアするほどの高品質だという
衛星間通信が実現したことで、Starlinkの衛星同士でのメッシュネットワークを構築することが可能となり、2023年7月からは沖縄エリアでのサービスが提供できるようになったとのことだ。
Starlinkは仕組みとして、地上局が近くになければ通信がつながりにくくなる。しかし、沖縄のように地上局から離れていても、衛星間通信により、衛星同士が通信を行い、遠く離れた地上局につなげることができるというわけだ。
Starlinkでは「Starlink Aviation」という飛行機向けのサービスを2023年中にスタートさせるとしている。地上局が近くになくてもサービス提供できるということは、飛行機が太平洋上を飛んでいても、Starlinkの衛星間通信により、日本やアメリカにある地上局までつなぎ、インターネットが使えるということになるのかも知れない。
ちなみにKDDIでは、Starlinkをバックホール回線とした基地局の5G対応も発表している。当然のことながら、通信速度が4Gと比べて高速化されるというわけではないが、5Gのエリア拡大や5G SAなどを見据えた取り組みになるという。
気になるのが、先日、ソフトバンクも法人向けStarlinkの提供を発表したという点だ。今回のセレモニーでもそのあたりを意識していたようで、他社に先駆けてStarlinkを導入してきたスピード感、さらに「技術に裏打ちされたStarlinkのトップランナー」というフレーズを強調していた。
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