遠い昔には、田舎などで家族の一人が精神を病むと、 「座敷牢」 に入れて隔離してしまう──といった人権侵害が平気で行われていました。
しかし、現在はそんなことをしなくとも、家族で口裏を合わせ、精神保健指定医を丸め込めば、ロクな診断もないままに、精神科病棟に強制入院させられます。
それが現行制度だからです。
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神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図――政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる
第56回(2023年7月24日号)
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みなさま、こんにちは!
「衰退ニッポンの暗黒地図」をお届けするマネーアナリストの神樹兵輔(かみき・へいすけ)です。
今回は、「世界一ベッド数が多い日本の精神病棟で何が起きているのか? 病床スタッフによる患者への暴行・虐待・拷問・監禁・身体拘束・窃盗・殺人・診療報酬不正請求まで、犯罪行為が密室・閉鎖空間でやりたい放題――という人権侵害の深い闇!」というタイトルで、日本の精神病院の実態と問題点をえぐっていきます。
2017年の厚労省データによれば、日本で精神疾患を有する人は約420万人います。
うち精神科病床に入院している人は約28万人です。
この入院患者数は、世界全体の精神科病床数の2割強を占めるといい、世界人口80億人のうち1・5%の人口比にすぎない日本は、突出して精神科病棟のベッド数が多いと指摘されています。
欧米先進国の「脱・精神科病床」という潮流とは明らかに逆行している――という批判もあります。
実際、国連の障害者権利委員会は、昨年秋に日本の精神科医療の「強制入院」の実態を問題視し、制度の根拠法を全廃すべし――と勧告しているのです。
日本での精神疾患での入院者数はわずかに微減傾向にありますが、ほぼ横ばいであり、精神疾患を有する人は年々10万人単位で増え続け、通院患者数は約390万人にものぼっています。
ストレス社会を反映し、躁鬱症(そううつしょう)を含む気分や感情、身体不調などの障害を訴える人が激増しているのです。
そして、精神疾患が高じると、人里離れた場所に多くある精神科病院の病床へ入院しますが、そこで待っているのは家族から遠く離された閉鎖空間です。
そして、病床入院で行われる日本の精神医療は「治療と保護」の名のもとに、「薬漬け・監禁」が常態化していると指摘されています。
患者による外部との通信や面会、電話は自由にできる環境が法律によっても保障されているはずなのに、こうした行為を禁じている違法病棟も多いからなのです。
さらに、昔からこうした閉鎖的密室空間の中では、暴行や虐待が次々発覚し、事件化するケースがほぼ常態化しているのが現状です。
いったい何が原因でこうした人権侵害が起こるのでしょうか。
日本の医療行政にも大いに問題があるのです。
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世界一ベッド数が多い日本の精神科病棟で何が起きているのか? 病床スタッフによる患者への暴行・虐待・拷問・監禁・身体拘束・窃盗・殺人・診療報酬不正請求などの犯罪行為がやりたい放題――という人権侵害の深い闇!
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皆様、次に挙げる精神病院名を覚えておられる方は、どのぐらいいらっしゃるでしょうか。
きっと近隣にお住いだった方なら、記憶も鮮明でしょう。
以下には、比較的大きく報道された暴力や虐待などの問題事例発覚の精神病院のごく一部を、事件発覚後廃院になった病院も含め、1980年代からの事例をここに挙げておきます。。。。
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次回は、 「年収の壁を取っ払え! 人手不足社会到来なのに矛盾した制度を温存する政府へはNOを突き付けよう!」 というテーマでお届けします。
サラリーマンの夫に扶養される、妻という第3号被保険者の立場で、パートやアルバイトで働く人々の税負担、社会保障負担の問題点をえぐっていきます。
次回の本メルマガをどうぞご期待ください。
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