結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2023年7月25日 Vol.591
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■はじめに
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こんにちは、結城浩です。
今回の結城メルマガは《読者のことを考える》というフレーズの話題から始まります。それから、ファイル名を付けるときにはここに注意するといいですよという「ファイル名を付けるコツ」のお話をします。
週末に結城は、自作の復習システム「Trigger」をバージョンアップしました。いかにも私らしい、その経緯をご紹介します。
最後の話題は、結城がこのメルマガを十年前に始めたときに聞いたアドバイスについて。このアドバイスは十年経ったいまでもよく思い出します。
それでは、今週の結城メルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。
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■目次
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■《読者のことを考える》と思うようになったきっかけ - 文章を書く心がけ
■ファイル名を付けるコツ - 仕事の心がけ
■自分が読んだ本のスクリーンショットを自分あてに送って復習する「Trigger」システムのバージョンアップ
■十年前、有料メルマガを書き始めたときに聞いたアドバイスを現在も思い出す理由 - 文章を書く心がけ
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■《読者のことを考える》と思うようになったきっかけ - 文章を書く心がけ
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●質問
結城先生は一貫して《読者のことを考える》とおっしゃっていますが、そう思うようになったきっかけや時期が知りたいです。
●回答
ご質問ありがとうございます。
確かに結城は頻繁に《読者のことを考える》というフレーズを言葉にします。このフレーズを意識的に用い始めたタイミング、正確にはこの「表現」を使うようになったタイミングはよく記憶しています。それは『数学文章作法 基礎編』を書いているころですね。
◆『数学文章作法』
https://www.hyuki.com/mw/
結城は《読者のことを考える》という「表現」を『数学文章作法 基礎編』の中核にすえるのを思いついた場所まで覚えています。新幹線で食べるお弁当を駅で探しているときでした。結城は駅でお弁当を探しながら、本について考えていたのです。私はこんなふうに自問していました。
「文章は読者に何か伝えたいから書く。だとしたら、この本で読者に伝えたい《たったひとつのこと》は何だろうか」
結城はそのように考えて《読者のことを考える》というフレーズを中心におこうと思いました。そして、それに合わせて「正確で読みやすい文章」というフレーズも決めました。
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