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佐高信の筆刀両断~「戦争は罪悪である」と説いた僧侶~
2023/7/28
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◆目次
1・筆刀両断 「戦争は罪悪である」と説いた僧侶
2・『噂の真相』人名録(16) 岡留安則
3・雑記
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1・筆刀両断 「戦争は罪悪である」と説いた僧侶
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『丸出だめ夫』等のギャグ漫画で知られる森田拳次が描いた
『がんこな坊さん』(クリエイティブ21)という本がある。
「竹中彰元に学ぶ会」が文を書き、森田が漫画を描いた。
副題が「戦争は罪悪である」。
大日本帝国が戦争をしている最中に竹中彰元はこう説きつづけた。
竹中は岐阜県不破郡岩手村(現垂井町)の明泉寺の住職だった。
明泉寺は豊臣秀吉の参謀として活躍した
竹中半兵衛ゆかりの浄土真宗大谷派の名刹で、
400年以上の歴史をもつ勉強熱心な僧侶だった竹中は、
宗祖・親鸞の「不殺生」や「兵戈無用」(兵隊も武器もいらない)という教えを学び、
それに共鳴して、戦争に協力的な本山の姿勢に疑問を抱くようになる。
真宗大谷派だけでなく宗教界全体が勇ましい軍部に追随していたのだが、
竹中の疑問は大谷派が親鸞の伝記である『御伝鈔』の中の
天皇批判文を削除したことで頂点に達した。
親鸞が、浄土宗の宗祖の法然や親鸞を弾圧した天皇やその部下を
「教えに背く人たちだ」と厳しく批判した箇所は
「天皇陛下万歳」の軍国主義の世の中では都合が悪かったのである。
1937(昭和12)年の日中戦争に、
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