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ビジネス知識源プレミアム(水曜刊:660円/月:税込)Vol.1358
<Vol.1358号:正刊:盛夏の時事断章(一部計算をミス修正)>
2023年7月27日:堕落しきったメディア:修正後の本文
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著者:システムズリサーチ:吉田繁治
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昨夜送った<正刊:盛夏の時事断章>に、一部計算の誤りがありました。論理に係わる部分なので、修正版を送ります(7月27日:午前7時)。
【計算ミスの部分】
(米国の)1京7000兆円の金融資産×平均で5%の長短金利=850兆円の利払いが必要です。金利5%に対応する850兆円は、GDP3300兆円の何%か。 850÷3300=5%です。
↓
【修正後】
(利払い)850兆円÷(GDP)3300兆円=25%・・・GDPに対する5%金利の利払いは5%ではなく、25%です。(修正終わり)
(コメント)米国の金利が政策金利5.25%に従って、負債の金利が上がると、企業は、年間粗利益に対して25%もの金利を払うことになる。この利払いは、不可能になっていきます。修正後の本文も、以下に添付して、改行なし、改行ありで再送します。こちらのほうを「正」として、昨夜送った文は削除してください。
*
1週間前から、次の著作を書いています。書名はまだ仮ですが、『大転換』、戦後の世界経済、政治、軍事、金融、社会と情報が、同時に、80年ぶりに次のパラダイムに向かい転換しようとしているように見えるからです。
9月末が締め切りです。書店に出るのはたぶん11月からか。紙の本は、リアルタイムのメールマガジンと違い、時間がかかります。
現在の西側世界は、情報面でパラレルワールドになっています。われわれは、メディア情報で世界のできごとを知る間接的な世界に生きています。メディアによって、見る世界は広がった。しかしその内容は、「グーテンベルグの銀河系」(マクルーハン)になった。
グーテンベルグは、西欧ルネサンスの前、15世紀の活版印刷の発明者です。羊皮紙への手書きと牧師からの口伝だった聖書を印刷して、広く普及させた。人々は、文字を読んで聖書を知るようになった。
これがグーテンベルグの銀河系です。グーテンベルグの活版印刷(=メディア)が伝える世界が、現実の世界になってきた。
マクルーハンが言った「メディア(当時は活版印刷=情報)はメッセージ」とはこの意味です。メッセージとは、認識と行動を促す情報です。TVがメッセージを発するとは、TV報道が世論を動かすということです。
大ジャーナリストの大宅壮一は、TVが家庭に普及したとき「1億総白痴化」という名言を発しました。TV情報は感情に訴えるので、概念で論理的に考える思考力は減退します。その現象を、TVで動かされる思考力を失った白痴と言ったのです。活字なら概念です。自分で考えなければ、内容が読みとれない。しかし映像は、考えない感性に直接訴えるからです。
情報は、世界内の事実としての現象を、映像、言葉、数字で表す方法で、どこかの知らない人間によって、何かの意図をもって書かれたもの、作れたものです。
事実はひとつでも情報は異なることができます。同じ景色を見ても人によって異なる絵(=表現)が描かれることと同じです。同じ本を読んだ感想文も個人で違うでしょう。ところが、新聞やTVのジャーナリストの記事が、その個人よる意図をもった表現だと、一歩引いて考える人は少ない。
われわれは、直接経験の家庭、学校、職場、友人、街だけでなく、間接的に日本と世界からの情報を得て生活しています。もっとも日常的なメディアは新聞、TV、SNSでしょう。本や雑誌もメデイアです。学校教育もメディアです。
西側の主流派の新聞とTVメディアが、世界の事実を、捻じ曲げて伝えるように変わってきました。
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