メルマガ読むならアプリが便利
アプリで開く

ビジ選☆リーダーズ Vol.1008『「儲かる会社」の心理的安全性』(小山 昇)

ビジネス選書&サマリーリーダーズ
■「本音で話せる職場」は価値観の共有で生まれる 心理的安全性とは、職場で何を言っても否定されない、安心して発 言できる状態のことだ。誰もが本音で話せれば、社内のコミュニケ ーションは活性化し、業績にもプラスに働く。 心理的安全性は、お互いの手の内を知ることで担保される。相手が どんな発言をするか、どんな反応するかを予測できるから、安心し て仕事が進められるのだ。 もう一つの要素は価値観の共有だ。「これを言ったら、上司にいじ められる」「出世コースから外される」というリスクがあれば、誰 も本音で語らない。 本音で語れないのは、相手を知らないし、どんな価値観を持つかが わからないからだ。相手の手の内を知り、価値観が共有できれば、 何を話しても大丈夫になり、どんな社員も本音で話すようになる。 ★ 最近は、仕事は仕事、プライベートはプライベートで切り分けたが る人が多い。上司も、パワハラやセクハラを恐れて、部下のプライ ベートに踏み込むことを躊躇する。 だが、部下に配慮してプライベートに踏み込まない発想は間違って いる。たとえば、親が子どものプライベートに無関心では、子ども が病気になろうが、お金に困ろうが助けることができない。 大家族主義の会社も同じだ。上司が部下の最小限の個人情報に踏み 込まなければ、部下に何かあった時に助けることができない。ある いは手遅れになる。 重要なポイントは、一度「助ける」と決めたら、徹底的に関わるこ とだ。中途半端に手を出すのはだめだ。かえって部下の迷惑になる だけだ。 ★ 離職率が高い会社には共通点がある。「社長が懇親会でダラダラ語 る」「向上心がない社員が多い」「社員がいつもイライラしてい る」「社員が会社に不信感を持っている」などだ。 さらに「頑張れば出世できる仕組みがない」「出勤しても挨拶すら しない」「見るからにダラダラしていて活気がない」「会社の仕組 みを知らず不満になる」といった共通点もある。 離職率が高い会社は、根本的には「目標」がないのだ。チームで一 つの目標に向かっている時、人は仕事を辞めようとは思わないもの だ。みんなが全力で頑張からだ。 つまり、常に目標を持って取り組める環境を作っておけば、必然的 に離職率は下がるのだ。本音で語れる環境を作ると同時に、目標を 共有できる職場にすることが大事だ。 ★ 会社への帰属意識や愛社精神を持たない社員が増えている。愛社精 神がなければ、当然離職率も高くなる。理由は、社内のコミュニケ ーションが少ないからだ。 「お互いに干渉されたくない」などで、社員同士、社員と社長、上 司と部下のコミュニケーションを極力避けようとする。これでは、 帰属意識を持つことはできず、愛社精神も芽生えない。 コミュニケーションを密にするには、たとえば部下が困っている 時、上司や世話役が、すぐに飲みに連れ出し、話を聞く機会を作る ことだ。 そして、飲み会では自分が話すのでなく、聞くことに徹すると心が ることだ。話を聞き、質問されたことは全部答える。そうすること で密なコミュニケーションを図ることができる。 さらに、採用の時点から帰属意識を強く意識することだ。有名大学 卒の優秀な人材を採ることにこだわる会社が多い。だが、優秀な社 員より、在籍社員と合うかどうかが重要だ。 志望者の特性や価値観、行動パターンを把握し、自社の風土に溶け 込めそうな人だけを採用すべきだ。愛社精神は、自然に生まれるも のではない。愛社精神が芽生えるための仕組みが必要なのだ。

この続きを見るには

この記事は約 NaN 分で読めます( NaN 文字 / 画像 NaN 枚)
これはバックナンバーです
  • シェアする
まぐまぐリーダーアプリ ダウンロードはこちら
  • ビジネス選書&サマリーリーダーズ
  • 「週に1冊くらいは最新のビジネス書を読みたい。でも多忙で無理」そんなあなたに代わり、経営コンサルタントの私が週に1冊厳選、要約して送ります。あなたは駅のホームや喫茶店、朝礼前に数分目を通すだけ。最新ビジネス書の概要が把握できます。70000名に支持される超人気マガジンの「グレードアップ完全版」です。バックナンバー一覧(https://www.mag2.com/archives/P0000498/ )
  • 550円 / 月(税込)
  • 毎月 第1月曜日・第2月曜日・第3月曜日・第4月曜日(年末年始を除く)