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知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード
vol. 187
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みなさん、こんにちは!ITジャーナリストの牧野武文です。
今回は、中国の若者の失業と副業ついてご紹介します。
中国の若年失業率が21.3%という大きな数字になっていることが、中国でも大きな話題になっています。
ところが、この調査を行った国家統計局(
http://www.stats.gov.cn/)は、過剰反応すべきではないとしています。全世代の失業率は安定あるいは下降傾向にあり、緊急対策が必要なほどの状況ではないと言います。
しかし、民間の経済評論家は、それにしても高すぎる、今対策しないとさらに悪化をして対処ができなくなると主張をしています。
いったいどちらの主張が正しいのでしょうか。
失業率の数字がどうであれば、当の若者たちが「仕事が見つからない」と悩んでいるのは間違いありません。むしろ、若者と話をすると、話題はそればかりという状況です。ただし、よく聞くと「学んだスキルを活かした高報酬の仕事が見つからない」であり、低報酬でもかまわないと割り切れば仕事が見つからないという状況ではありません。かなり高いレベルでの悩みなのです。
そこで、若者たちが注目をしているのが副業です。セルフメディア運営、EC小売、屋台の3つが人気です。
今回は、失業率にまつわる国家統計局と経済評論家たちの議論をご紹介し、それから若者たちの副業状況がどうなっているのかをご紹介します。
知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 187
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▼目次▼
若年失業率21.3%の衝撃。副業に走る若者たちはどのくらい稼げているのか?
小米物語その107
今週の「中華IT最新事情」
次号以降の予定
Q&Aコーナー
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若年失業率21.3%の衝撃。
副業に走る若者たちはどのくらい稼げているのか?
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今回は、中国の若者の副業についてご紹介します。
日本でも、副業が以前から話題になり、コロナ禍により副業に興味を持たれている方も増えているのではないでしょうか。副業はメリットしかありません。最大のメリットは、副収入が得られるということです。それが生活できるほどの額になるか、お小遣い程度になるかは別として、生活費以外で自分の自由に使えるお金があるということは精神的に大きな余裕を持てることになります。
もうひとつのメリットは自分の多様性を広げられるということです。本業とは異なる仕事をすることで、視野が広がり、異なるコミュニティーの人たちとのつながりが生まれます。
もちろん、時間が取られ忙しくなる、副業は失敗をすることも多い、中には詐欺的なものもあるという問題はあります。しかし、そのような問題がクリアできるのであれば、得られるものは大きいと思います。
中国でも副業は「副業」(フーイエ)と呼ばれ、ニュアンスも大体日本語と同じです。しかし、以前は「兼職」(ジエンジー)と呼ばれていました。本来の意味は兼業ですが、当時はネットを使ったデータ入力など内職的なものが多かったため、イメージをよくするために「兼職」という少し難しそうな言葉が使われたのだと思います。
しかし、同時に兼職詐欺も多発しました。「ネットを使って、1日3時間で、月収⚪︎⚪︎元」などと甘い言葉で誘って、始めるには登録料が必要だと言ってWeChatペイなどで送らせ、そのまま逃げてしまうというのが基本パターンです。
この兼職詐欺があまりにも横行したために、兼職という言葉は次第に使われなくなり、最近では副業という言葉が多く使われるようになっています。
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